楽しい会社は一石三鳥だが、実現するのは難しい

社員がやりがいを持って働ける会社にすることは、社員のためにすることなのでしょうか。

もちろん、社員のためでもあります。でも、それだけのためではありません。会社のためでもあり、お客様のためでもあり、社員の家族のためでもあります。

社員がイヤイヤ働いていたとしたら、いい仕事ができるはずはありません。いい仕事ができなければ、会社のためになりません。

いい仕事をしていないということは、お客さんにとっても、あまりよくないことです。極端な例を出せば、商品に欠陥が多発したり、対応が悪かったり、納期が守られなかったり、「何だよ、この会社!」といいたくなることが増えてしまいます。

そうなれば、だんだんとお客さんが減っていくでしょうから、会社のためにはなりません。

反対に、社員がやりがいを持って働いている「楽しい会社」をつくれば、いい商品やサービスを提供するのでお客様にも喜ばれて、その結果会社にも利益をもたらすので一石三鳥です。

素晴らしい!!

おそらく、多くの人はこのことを頭では理解しています。

できれば、自分の会社をそうしたいと思っている人も多いのではないかと思います。

ところが現実は、そう思っている人の割合ほど、社員がやりがいを持って働ける会社は多くないのではないでしょうか。

なぜなら、このことは「言うは易く行うは難し」の典型みたいなものだからです。

たとえば、現実が難しいのは、「イヤイヤ働いている=いい仕事をしていない」とか、「やりがいを持って働いている=いい仕事をしている」というようにスッキリとはいかないことです。

イヤイヤ働いていたとしても、上司に強制されたり、会社のルールで決められていたりして、何とか品質を維持しているということもあるでしょう。

反対に、社員は気持ちよく、やりがいを持って働いているけれども、単なる仲良しクラブのようになっていて、お客様に提供する価値が高いとは限らないこともあります。

そうなってくると、商品やサービスの品質を維持するため、社員に強制したり、ルールでがんじがらめにしたり、無理難題を押しつけたり、とにかく、プレッシャーをかける方向に向かいます。プレッシャーをかけられることはあまり楽しいことではありませんが(おそらくたいていの人にとっては)、経営側としては、プレッシャーをかける方が品質維持ができると考えるので、プレッシャーをかけ続けます。まあ、社員にとっては迷惑な話ですが。。。

一方で、プレッシャーをかけなければ、社員は気楽で、楽しく仕事ができるかもしれません。ところが、多くの人間は怠けものの性質を持っているので、プレッシャーをかけられないと、やるべきことをやらなかったり、嫌なことは避けたり、面倒くさいことを後回しにしたりします。結果として、商品やサービスの品質が落ちてしまいます。

「だから、いわんこっちゃない!」

そうやって、結局は、社員にプレッシャーをかける方向に進んでいく会社が多いわけです。

でも、それは最善の策ではありません。一番いいのは、高い品質目標を追求し、高いレベルで業務を遂行しながらも、そこにやりがいを感じ、追求することを楽しめる会社にすることです。

なぜなら、プレッシャーをかけられてやっているうちは、その人の持っている能力を最大限には発揮していないからです。その人が自分の持っている力を十二分に発揮するためには、自分からやろうという気持ちにならなければなりません。

そのために必要なのは、管理・マネジメントではありません。もちろん、管理・マネジメントがいらないというわけではありません。絶対に必要なものではあります。でも、それが主役になってはいけません。

管理・マネジメントが主役になると、結局、社員は仕事をやらされているという感覚になるからです。

必要なのは、ビジョンやリーダーシップ。仕事を楽しもうとする姿勢。より成長しようとする意欲。仲間と協力しようとする姿勢。目標達成のために頑張ろうとする姿勢。

結局、これらのことは、ルールや仕組みづくりだけでは、うまくいきません。

ルールや仕組みも必要ですが、それが自然に運用され、成果を上げるためには、取り組む人たちの姿勢、マインドが重要になってくるのです。

そういう姿勢やマインドをつくるのは、リーダーの役割です。

リーダーは、社員がやりがいを持って、意欲を持って働けるような仕組みをつくると同時に、前向きな姿勢やマインドづくりにも励まなければなりません。

人事制度やルール、規則などをつくりさえすれば、それでうまくいくというわけではないのです。

だから、難しいんですよね。

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