ジャズピアノ、プロレス、企業経営の共通点とは

先日、プロレスラーの蝶野正洋さんと、ジャズピアニストの大西順子さんが対談するというテレビ番組がありました。プロレスとジャズピアノ。全く共通点などなさそうですが、お二人の話を聞くと、どうやらかなり似ているらしい。

蝶野さん曰く、プロレスというのは相手があって成り立つものだと。相手の良さを引き出し、相手の技をきちんと受け止めつつ、こちらも自分の良さを出していく。相手の良さを封じ込めて勝つのではなく、相手の良さをきちんと受け止める。つまり得意技、大技をきちんと受けて、それなりのリアクションをとると。

リアクションというと表現がおかしいでしょうが、相手の大技でかなりダメージがあるということを表現するということだそうです。ダメージがない振りをするのではなく、そこはきちんとダメージがあるように受ける。そうしないと、相手が生きてこないので、そういうところも含めて、相手の技を受けるのだそうです。

でも、それだけでは負けてしまうので、こちらも自分の得意技をしっかりと出していく。相手の良さもきちんと受け止めるけど、こちらも自分の得意技をアピールし、相手に受け止めてもらい、最後は勝負に勝つと。

だから、一方的にどちらかが攻撃して、相手をノックアウトするような試合はプロレスにはない。どちらも技を出し合って、どちらも技を受けあうのがプロレスなのだそうです。

一方、ジャズピアノとはどんなものなのか。ジャズといえばアドリブ。楽譜にとらわれずに、自由にアドリブを繰り広げる。これがやれるとかっこいいんですけどねぇ。私もちょっとジャズピアノをやっているので、決めてみたいんですよねぇ、アドリブ。あと、「じゃあ○○やろうか」と急に曲を決めて、さっと演奏したら、パッと決まっちゃうっていうセッション。できたらかっこいいなぁ。。。やってみたいなぁ。。。できないけど。。。

さて、話がそれましたが、ジャズといえばアドリブ。メインでアドリブをしている人はもちろんですが、そのアドリブに対して他の楽器奏者が応酬する楽器による会話。ピアノがバンっとやったら、ベースがブ~ンて返して、ドラムがパタッといく(表現が下手ですみません)。そういう演奏者同士のやりとりが、ジャズの醍醐味の一つ。

トリオ(ピアノ、ベース、ドラムス)だとしたら、ピアニストが延々とソロのアドリブを繰り広げるだけではなく、そこにベースやドラムスがどんな合いの手を入れるのも、ジャズの醍醐味。

で、それが、相手がこう来たらこう返すというパターンがあったり、今日はいつもと違ってこう来たかと思いつつ、それに合わせてこう返すとか、相手に合わせて演奏をしていくのだそうです。たとえば、ピアノのアドリブソロだからといって、自分がやりたい放題、好き勝手に弾くわけではない。ベースやドラムスの音を聞いて、それに合わせて自分のアドリブを繰り広げていく。逆にいえば、ベースやドラムスもそう。ピアノの演奏に合わせて、バックの演奏をする。

ジャズのアドリブって、好き勝手に弾いているようでいて、実はお互いの演奏を聴きながら、お互いに合わせて演奏している。お互いの良さを引き出すってことですね。

この点、プロレスとジャズピアノは一緒なんです。

他にもお客さんに見てもらうためのエンターテインメントという点も共通しています。プロレス道、ジャズピアノ道を極めるということではなく、素人のお客さんが喜んでくれることをきちんとやる。見せる、魅せるというのが大事。専門家として、プロとして、その道をとことん極めるのではなく、一般の人、素人の人たちに喜んでもらえるようにする。

「素人のお客さんが喜んでくれることをやる」というのも共通しているようです。

で、これらの「相手の動きに合わせて、お互いの良さを引き出す」「素人のお客さんが喜んでくれることをやる」というのは、企業経営と共通していると思うのです。

企業経営とかいってしまうと幅が広すぎますが、一つは商品の作り手とお客さんとのやりとり。関係。

自社の強み、技術力などを駆使して、自分たちが最高だと思う商品をつくる。これはこれで素晴らしいことのように思えますが、これが売れるとは限らない。その一例としては、高機能になりすぎた家電製品なんかがあげられます。

最新の技術、ハイテクを利用して、客が使いもしない機能をたくさんつけ、そこまで高性能じゃなくてもいいんだけどというところまで性能を高める。悪いことじゃないですが、お客さんが喜ぶとは限りません。商売としてうまくいくとも限りません。

結局、相手が望むこと、喜ぶことをきちんと見極めて、それに合わせた商品やサービスを提供することが大事なわけです。

自分たちの良さ(強み、得意な技術)を生かしつつ、お客様のニーズに応える。

プロレスやジャズピアノと同じなんです。

○○道を追求するのではなく、素人のお客さんに喜んでもらうというところも同じ。

結局、どれもビジネスだから共通しているのかもしれません。

独りよがりじゃダメ。

お客さんのことを考えないと。

そういえば、これってマーケティングの基本ですね。

もう少し「相手の動きに合わせて、お互いの良さを引き出す」についていえば、これは、社員同士が協力して、お互いの長所を生かして、一つのものを作り上げていくことと共通しています。もう少し大きな視点で見れば、得意分野を生かして、いくつかの会社が分担し、協業することとも同じです。

結局、複数の人間が集まって何かをするとしたら、お互いの良さを生かすことが大事です。そのためには、相手が何が得意なのか、どうすればその得意なことを生かせるのか、そういうことを考えて協力していくことが重要になってくるわけです。

会社ってそういうところのはずなんです。

でも、どうでしょう?

不得意なことを無理矢理やらせたり、個性を生かさず画一的に押しつけたり、相手の動きに合わせるのではなくて、自分に相手を合わせようとしたり。。。

そんなこと、多くないでしょうか?

「相手の動きに合わせて、お互いの良さを引き出す」
「素人のお客さんが喜んでくれることをやる」

どちらも分かりきったことですが、なかなかできていないようです。

逆にいえば、これがきちんとできればいい会社になる!

お客さんにとってもいい会社だし、働く社員にとってもいい会社。協力会社にとってもいい会社。

いい会社だぁ!

そんな会社をつくりましょう!!

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