介護とコンサルティング

もう、10年近く前になりますが、訪問介護事業のリサーチをやったことがあります。ちょうど介護保険制度が始まった頃で、新しい制度のもとで、どのように人材を活用して、事業を伸ばしていくかということを検討するというのがテーマでした。

そのリサーチを始める前は、介護についての知識はほぼ皆無でした。で、まずは、文献などをあさって情報収集し、基本的なことは理解してから、関係者のヒアリングに向かいます。でも、残念ながら、文献だけでは、理解できないことが多いのも事実。ヒアリングをしていると、多くの疑問が沸いてきます。

その一つが、「どうして、もっとお客さんの要望に応えないの?」ということ。

たとえば、お客様(利用者といっていましたが)が、料理はこうして欲しいとか、洗濯はこうして欲しいとか、もっと○○して欲しいといいます。

一般的なサービス業だったら、「お客様は神様です」ではありませんが、ある程度のことについては、顧客のニーズに応えようとしていくはずです。でも、ヒアリング対象のヘルパー、サービス提供責任者、ケアマネジャーは、そうではないんです。

「それはやってはいけない」とか、
「それをやるのはお客様(利用者)自身です」などと、

なんだか冷たい返答。

「やってあげればいいじゃない?」

そう不思議に思っているのは私だけではなく、他のメンバーも同じ。なので、あるところで、質問するわけです。

「どうして、要望に応えないんですか?」と。

その答えは、「一番大切なのは自立支援だから」でした。

要するに、何でもやってあげるのがいいのではなく、できるだけ独力で生活できるように支援することが大切なのだということです。やりすぎてしまっては、自立を妨げる。だから、あるところで線を引くというわけです。

そのときは、この仕事を始めて間もなかったのでぴんとこない部分もあったのですが、今になってみると、このことは私の仕事にも同じようなことがいえます。

ちょっと違うのは、火が燃えさかっているとしたら、とりあえず全力を尽くして消火する。火が消えた段階で、どうやったら火を出さずに済むか、万が一火が出てしまったときにどうやって消せばいいかを一緒に考える。そんな二段構えだということです。

ああ、でも、これも同じか。。。

介護もどうしてもできないことはやってあげるわけですからね。

まあ、悩ましいんですよ。。。この辺が。。。

短期集中で、私が何度も押し掛けていって、直接ガンガンやってしまえば、それでいけると思うこともありますが、それをやってしまうと、本当の意味では支援したことにならないと思うし。。。

かといって、手をこまねいて見ているのももどかしい。。。

経営者の皆さんも似たようなところがあると思いますけどね。

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