格安航空会社(LCC)なら、低コストの建物でも納得できる

関西国際空港が新たに整備した格安航空会社(LCC)専用ターミナルが28日開業したというニュースがいくつか取り上げられていました。
関空LCCターミナル開業…天井の鉄骨むき出し
簡素にLCC専用ターミナル 国内初、関空に28日開業
どちらの記事も、ターミナルの建設費用を大幅に押さえたという点を中心にしています。
一般的に、店舗やオフィスなどは、設備にそれなりの費用がかかっていて、きれいで、心地よく、快適なものが望まれます。機能面だけではなく、見た目も重視されるわけです。
もちろん、業種などにもよりますが、お客様が来る場所であれば、それなりのお金をかけるのが当たり前です。
ところが、今回のターミナルは、お金がかかっていないことがアピールの材料になるのです。


それはどうしてかといえば、もちろん「格安」航空会社だからです。
店舗でもディスカウント・ストアなどは、建物にお金がかかっていなくても許されます。
アメリカ発の「コストコ」などは、店舗というよりは倉庫で、これも安さのためということで認められます。
というか、むしろ、激安を謳うのであれば、店舗の外装・内装にお金がかかっているように見えない方が説得力があります。
最近の消費者は、ただ単に「安い」ということだけでは、ちょっと疑ってかかります。最近では、安かろう悪かろうというのは通用しませんが、ひょっとしてそういうことじゃないかと疑います。
そうなってしまうと、せっかく安くしても売れません。
ユニクロなどは、なぜ安いのかが分かりやすい(人件費の安いところで大量生産など)ですし、一度試してみて「これ、いいね」ということを実感できたので、どうして安いのかに関係なく信用を得ています。
でも、簡単に試すことができないものだと、「安いと心配だから、高くても安心感のあるところで」となってしまいます。
LCCも、顧客層によっては、そのような判断をされるでしょう。それでも、「安いのは、削れるコストはできるだけ削っているから」ということに納得できれば、指示する人も増えるでしょう。
ターミナルが、見るからに低コストでできているということは、このケースでは、むしろ説得力が高くなるわけです。それは企業からのメッセージに一貫性ができるからです。
もし、「お客様をお迎えするところだから、できるだけコストをかけて、立派な、心地よいターミナルにしよう」などとがんばってしまうと、かえって逆効果です。
「こんなに金かけて、大丈夫なのかな?」という不信感、不安感が生まれるからです。そこまでいかなくても、何か釈然としない感じがするからです。
ブランディングでも、メッセージの一貫性は重要ですが、それと同じことです。
もっとも、このケースがそこまで考えているのかどうかは知りません。
単にお金をかけられないというだけかもしれませんし。。。
まあ、いずれにしても、顧客に違和感を持たせないように、発信するメッセージに一貫性を持たせるということが大事だということです。そのメッセージには、施設をどうつくるかということも含まれますし、広告の雰囲気とか、店員の接客とか、すべての顧客との接点が含まれます。
一貫性を持たせなければならないというのは簡単ですが、実行するのは難しいですね。

Follow me!