高い給料

経営者の方にお聞きします。
社員に払う給料は、高い方がいいと思いますか?
それとも、できるだけ低い方がいいと思いますか?
そういわれても、二者択一で答えられるような問題ではないかもしれません。理想論をいえば、できるだけ高い給料を払いたいと思っていても、現実問題としては、それだけの原資を確保することができないということも考えられるからです。
ただ、「できるだけ給料は安くして、できる限りこき使ってやろう」などと考えているとしたら、それは、ちょっと待った!!
そのままの考えでは、手痛いしっぺ返しを食らうことにもなりかねません。


「ということは、できるだけ高い給料を払えってことだな。そんなこといったって、現実問題、一度上げた給料を下げるのは難しいし、最近は売上も伸び悩んでるし、そのくせ経費は結構かかってるし、高い給料なんて払えないんだよね」
確かに、そうかもしれません。現実は、そうかもしれませんが、それが本当に会社に利益をもたらすのかどうかを考えていただきたいのです。
もちろん、闇雲に高い給料を払う必要はありません。ろくに仕事もしない社員(がいたとしたらの話ですが)に、高い給料を払うのは無駄なことです。でも、一般的には、ちょっと高めかなという給料に設定するのが良いと思います。
ちょっと高めかなというのは、仕事の成果に対してどうなのかを基準に考えます。
給料を支払う立場になると、どうしても、「これだけしか仕事してないんだから、給料はこんなもので十分だろ」というように考えがちになると思います。
成果主義というわけではありませんが、仕事の成果に見合った分だけ給料を払おうということです。
ただ、これだと社員のモチベーションはあがらないことが多いのです。
なぜでしょうか?
それは、社員自身が考えている仕事の成果と、経営者からみたその社員の仕事の成果は違っているからです。
ものすごく単純化して説明しましょう。
たとえば、営業担当の社員が、月に100万円の売上をあげました。その原価は50万円です。とすると、その営業社員は、自分の成果は50万円だろうと考えます。
もちろん、いろいろな経費があることは、社員だって分かっています。売上から原価を引いた50万円から、さらにいろいろな経費が出ていく・・・それは、頭では分かっているのです。それでも、感覚的には、自分の成果は50万円という風に考えてしまうのです。
一方、経営者はどうかというと、当然、その社員の成果は50万円とは捉えません。様々な経費が頭に浮かび、それを差し引くと、せいぜい25万円ぐらいかな・・・という計算になります。そして、この営業社員の適正な給料は25万円とするわけです。
社員が考える自分の成果は50万円で、経営者の考えるその社員の成果は25万円。
これでは、経営者が少し頑張って30万円の給料を払っても、社員には不満が残ります。そうならないようにするために、企業経営でかかる費用などを社員に対して教育することが重要になってくるのです。
また、安い給料は、「社員が怠けるのは当然だ」という口実になってしまうこともあります。社員は、会社に対する自分の貢献度を正確には理解していないことが多いので、自分の給料は安いと感じる傾向が強いのですが、そうなると、「このぐらいの給料しかもらってないんだから、このぐらいの仕事で良いだろう」と、勝手に決めつけてしまうのです。
「社員がいわれたことしかやらない」という問題をよく聞きますが、その原因の一端は、このあたりに潜んでいることも多いようです。
これは、正社員だけではなく、パートやアルバイトの時給も同じです。
「どうせ、安い給料なんだから、適当にやっておけばいいのよ」
実際に、あるパートの女性が言っていた言葉です。
高い給料を払うということは、社員がきちんと仕事をしなければならないというプレッシャーにもなります。先ほどとは逆で、「これだけもらっているんだから、頑張らなきゃ」となるわけです。
とはいっても、現実的には様々な問題があることは分かります。それでも、社員に力を発揮してもらいたいと考えるのであれば、できるだけ高めの給料にする方がいいということは間違いないと思います。
怠け者とか問題児への対処を考えた上でですが・・・
(小野瀬 真也)

Follow me!

[`evernote` not found]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)