ホッチキス対決

ちょくちょく話題にしている、日テレのハケンの品格。先日も、しっかりとチェックしました。

その中で、私が気になったことが、表題のホッチキス対決。番組をご覧になった方は、何のことだかお分かりでしょうが、ご覧になっていない方のために、少し状況を説明しておきます。

主人公であるスーパー派遣と派遣に偏見を持つ正社員A。無礼な態度のスーパー派遣に頭に来た正社員Aが、ホッチキスで決着をつけようと言い出しました(一体どういう設定なんだか・・・)。正社員が勝ったら、スーパー派遣が謝るという約束です。

勝負は、社内に配布する文書を、どちらが先にホッチキスで留められるかを競うものです。書類が準備され、正社員VS派遣社員に分かれた応援団までつき、二人の対決が始まります。(対決を見ていられるほど暇な会社なんだ、という突っ込みは野暮なのでやめておきます)

結果としては、ほぼ同時に二人がホッチキス留めを勝負は終了するのですが、スーパー派遣の最後のホッチキスがうまく留まっておらず、ほんのわずかな差で、正社員の勝ちということになります。

そして約束通り、スーパー派遣は、正社員Aに対して「自分が悪かった」と頭を下げるのです。

でも、実は裏があって、スーパー派遣は、わざと負けていたのでした。途中まではリードしていたのに、わざと相手のペースに合わせて、相手がちょうど終了する頃に自分も終了するようにし、かつ、最後を失敗して、正社員に勝たせたのです。

なぜ、そんなことをしたのか。

そうすることによって、その場をうまく納めることができるからです。

自分が勝てば、その瞬間は気持ちよいでしょうが、正社員Aのスーパー派遣に対する怒り、憎しみは増幅するでしょう。相手の実力を認める前に、感情的な反発が生じるからです。これでは、根本的には、何の解決にもなりません。

では、圧倒的な差で負けたとしたらどうか。

それも、結局、「派遣なんてやっぱりダメだ」ということになり、彼の偏見は変わりません。これも、問題を解決することにはならないのです。

しかし、ギリギリの勝負で負ければ、事情が変わってくるというわけです。

正社員Aは、ホッチキス留めには自信を持っています(一体どういう社員なんだか)。自信のあるホッチキス留めで、自分と互角の勝負をするだけの実力があるということは、相手もかなりのものだということになります。

正社員Aは勝負に勝っているので、その事実を素直に受け入れることができます。もし、自分が負けてしまえば、相手の方が上手ということになりますが、感情的に認められなくなります。でも、今回のケースは自分が勝っているので、精神的に余裕ができて、相手を認めることができるわけです。

そして、それまで派遣社員のことを、十把一絡げに「派遣さん」と呼んでいた正社員Aが、そのスーパー派遣のことを「○○さん」と名前で呼ぶようになるのです。

結果として、このスーパー派遣は、わざと負けることによって、相手を変えたのです。自分が負けることによって、相手を傷つけずに、自分にとってもよい結果を導き出しているのです。

人は、つい感情で自分が正しいことを主張したり、自分の方がすごい、上手だということを主張したりすることがあります。でも、行き過ぎると、周囲の人間との関係を壊してしまったり、かえって悪い方向に事態が進展することがあります。

自分の個人的な感情を抑えて対処することで、その場が丸く収まる。

そういうことって、たくさんあるような気がします。もっとも、頭では分かっていても、実際に行動することは非常に難しいのですが・・・

ホッチキス対決は、そんなことを改めて感じさせてくれた場面でした。

ちょっと漫画チックなドラマですが、次はどんなメッセージを発してくれるのか、期待してみたいと思います。

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