良い客はお得

たしか、中学生くらいの頃です。自動車雑誌のあるコーナーを見て喜んでいました。

そのコーナーとは、車を買う読者が、いかに値引きさせたかを報告するもの。ライバル車との商談をちらつかせて、いかに多くの値引きをとるか。また、いかに多くのサービスを受けるか。それを競うようなコーナーでした。

当時、私は中学生ですから、車なんて買えやしないんですが、そんなことはお構いなし。

「こうやると、負けてくれるんだぁ!」
「なるほど、ここでこういうんだぁ!」
「やり方次第で、こんなに安く買えるんだぁ!」

意味がないのに、感心していたことを覚えています。

ところで、ものを買うときの値切り方は、関東と関西では違うようです。聞いたところによれば、関西では値切るのが当たり前。関東は、人や状況によって違うと思いますが、どちらかといえば、値切らないのが当たり前。私はといえば関東人ですので、熱心に値引き交渉をしたことはあまりありません。

中学生の時の研究成果はなし!ということです。残念!!

さて、ものを買うときに値切るのは、程度にもよりますが、賢い消費者といえるかもしれません。

でも、サービスを受けるときには、あまり値切るとよろしくありません。

ものは、お金を払えば、買い手から売り手に移動するだけです。その値段がいくらだろうが、何も関係ありません。強いていえば、アフターサービスなどに影響があるかもしれませんが、商品そのものは変わりようがありません。

ですから、値切るのは賢いともいえるのです。

ところが、サービスというものは、そう単純にはいきません。

なぜなら、サービスを受ける客が、サービスの提供現場に参加して、一緒にサービスを作っているからです。

たとえば、マッサージ。医療。美容院や理髪店。飲食店もそうですね。

想像していただけば分かりますが、客がその場にいて、サービスを受けます。そして、そのサービスの善し悪しを決める重要な要素が“お客様”です。

たとえば、思いっきり態度が悪く、サービス提供者に文句ばっかりいっている客がいたとしましょう。

サービス提供者も人間です。いくら相手がお客様だといっても、不愉快な気分になるのが自然です。お金を頂いている以上、その金額に見合ったサービスは行うでしょうが、それ以上のサービスは絶対に受けられません。

反対に、「自分は客だ」というような尊大な態度を見せず、サービス提供者にも敬意を払い、言葉遣いも丁寧で、とても気持ちのいい客がいたとしましょう。

サービス提供者も人間です。気持ちのいいお客様には、気持ちよくサービスを提供します。調子に乗ってくれば、ちょっとおまけのサービスをしてしまおう!と思うのが人情。

結果として、良い客の方が、いいサービスを受けられるのです。

「自分は客なんだから、わがままが許される」

これも事実ですが、むしろ、その考えを捨てた方が得をするかもしれません。

サービスには、提供される価値が一定ではないという特性があります。サービス提供者も同一のサービスを提供するよう留意しています。でも、それは質を落とさないようにすることが中心。

お得なサービスを受けるためには、サービス提供者に要求するのではなく、良い客になって相手を気持ちよくさせる方が得策です。

結局、どちらも人間ですからね。

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