経営はアート?

最近、改めて思うことは、経営はアートだということです。

もちろん、工場では科学的な技術、管理手法が用いられています。販売管理などでも情報システムを駆使して、論理立てて戦略が立てられています。経営戦略というのは、環境分析をして、自社の分析をして、それらを踏まえて導き出されるものです。決して、思いつきではありません。

ところが、どんなに論理的に考えたことであっても、その通りにはなりません。いくら時間をかけてじっくり検討してみても、考えたとおりになることはほとんどありません。

でも、だからといって、何も考えずに、勘でやればいいのかというと、それもダメです。勘ですから当たることもあれば、当たらないこともあるからです。もちろん、ある程度経験を積んでくると、勘が当たるようになってはきますが、日常のちょっとした意思決定ならともかく、重要なことの場合には、勘だけでは心許ないものです。

で、私は、結局アートだなぁと思うのです。

たとえば、オーケストラにたとえると、楽譜はすでに出来上がっています。演奏者も指揮者も決まっています。このへんまでは、ある意味では論理的な部分というのか、あらかじめ緻密に作り込まれているところです。

でも、実際の演奏になると、これが違ってきます。同じ曲、同じメンバーであっても、その日のコンディションによって演奏が変わります。演奏者自身のコンディションもそうですし、会場の状態もそうです。また、観客の反応などによっても、演奏は変わってきます。

あらかじめ、決められたことを演奏するはずなのに、様々な要素によって、アウトプットは変わってくるわけです。演奏者同士が刺激しあったり、指揮者と演奏者の感覚がぶつかったり、何かが刺激しあってアウトプットに変化をもたらすのです。

それは、計算できることではありません。

一度演奏が始まってしまえば、その後どうなるかは、その場での勝負。どれだけ、演奏者の良さを引き出せるかで、演奏のできばえも変わってきます。もちろん、日頃の練習も大切です。個人練習も大切ですし、アンサンブルとしての練習も大切です。でも、本番は練習通りにはいかないのです。

それでも、日々の練習は大切です。日々の積み重ねが、いざというときに成果となって表れるからです。

仕事も同じで、日々の訓練というか、基本、原理・原則のようなものが大切です。それができているからこそ成果が出せる。同じことだなと思うのです。

緻密に作り込まれた楽曲があり、それをうまく演奏できる演奏者がいる。そして、複数の演奏者をうまくまとめる指揮者がいる。

そのような要素が揃ったときに、素晴らしい音楽が奏でられるのです。

経営でいえば、緻密に計算された経営戦略、明確な経営方針があり、それに基づいて指揮を執るリーダーがいる。さらに、その戦略、方針に基づいて日常の業務をこなす社員がいる。そうして、良い成果が出せるというわけです。

そういえば。。。

いい演奏にするためには、演奏者が気持ちよく、演奏できなければいけません。練習は厳しくても、本番は気持ちよく、ある部分では自分が主役のつもりで演奏しないと、いい演奏になりません。

経営でも同じ。

社員が気持ちよく働けなければ、力を十分に発揮することはないでしょう。

結局、論理的な部分と感情的な部分、緻密さと勢いなど、相反するようなものが、うまく融合されないと、いい経営にはならないと思うのです。それが、アートだなぁと思うのです。

いやぁ、難しいですなぁ。。。

でも、やれないことはないと思うのです。

後世に名を残すような名曲、名演奏はできなくても、今、気持ちよく聞ける音楽なら、努力次第でできると思うのです。

経営者が、その気になるかどうかだけだと思います。

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