人の力を引き出すワンマンと、人の力を阻害するワンマン

ある時期、ワンマン社長、ワンマン会社というのは、悪いことだと思っていました。たぶん、自分が雇われる側にいたので、そう思ったのだと思います。

イメージとしては、ワンマン社長の独裁で、白いものを黒といってもそれがまかり通って、風通しが悪く、社長のご機嫌取りのうまい人が出世していく。。。

そんな会社、いい訳ないじゃん!!

そう思っていたのです。

コンサルタントとして独立した当初も、そう考えていました。

ところが、誰もが知っている有名な経営者の会社は、大抵最初はワンマンなんですよね。最初どころか、かなり大きくなるまで、というか、今でもワンマンの会社(少なくとも外からはそう見える)もあります。

では、そういう会社がよくないのかといえば、そんなことはありません。

「規模が大きい会社 = いい会社」ではありませんが、規模が大きくなるということは、お客様から認められ、世の中から認められているということですから、悪い会社とはいえません。やっぱり、いいんです。

それに、それだけ大きくなっている会社は、有名なカリスマ社長の他に、一般的に名前は知られていないけれども、実力のある参謀がいるものです。また、事業部長、部長などにも、力のある人がいるのです。

ところが、私がかつてイメージしていたワンマン社長なら、そうはならないんです。

それなりの規模の会社で各部署を支える人は、優秀で、自分の考えをしっかり持っています。ワンマン社長がただの暴君であれば、会社を去っていくでしょう。それが、今でも会社に残って会社を支えているということは、そのワンマン社長は、ただの暴君ではないんです。

何が違うのでしょう?

一つは、社長の夢。

「こんな会社をつくりたい」「こんな商品を提供したい」

そのような志が高いと、当然、ワンマンになります。人は易きに流れますから、ついつい「まあいいか」と妥協してしまうことがあります。ワンマン社長は、それを許しません。厳しくなるし、見方によっては、頑固親父(母)になります。

でも、こういう頑固さ、厳しさには、ついていきたくなったりもするのです。もちろん、中にはついていかない人もいるでしょうが、高い志、夢には、人を引きつける魅力があります。だからついていきます。

また、そういう社長の厳しさには、ある明確な基準があります。明確な基準といっても目に見えるものではありませんが、「こんな会社」になるため、「こんな商品」を提供するため、そのために満たすべき基準という意味ではとても明確です。

その基準で厳しくされるのなら、人は納得できます。社長の気分で厳しくされては不満を持つでしょうが、どうして厳しいのかが分かれば、納得してついていこうと思います。

だから、社長の夢は重要です。

そしてもう一つ。

やっぱり、なんだかんだいって、人を信じて、任せようという意識があるということ。ワンマンとはいいながら、チームとして、組織として、みんなでつくっていこうという意識。自分だけではできないという意識。

そういうものがあると思うのです。

それがあるから、人を育てようという意識にもなるし、人に任せようという気にもなる。

ワンマンで、常に口うるさくあれこれ指示していたとしても、ある部分はきちんと任せている。

そうじゃなければ、人は育たないと思いますし、組織力も高まらないでしょう。

そんなこんなで、最近思うのです。

いい会社に、ワンマン社長は不可欠だと。

いい商品・サービスを提供するために妥協しないワンマン社長。

利益を上げるために、徹底的に無駄を排除するワンマン社長。

高い志、大きな夢を持ち、社員を魅了するワンマン社長。

他にもいろいろあると思うのですが、結局、最後の砦というか、守るべき基準を絶対に守りきるようにできるのは社長しかいません。

そう考えると、かつては大嫌いだったワンマン社長なんですが、実は素晴らしいことであり、いい会社には不可欠なんだなぁと思うのです。

もちろん、“いい”ワンマン社長に限りますが。。。

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