いい加減

「いい加減」とか「適当に」という言葉。

ひょっとすると、悪い意味で使われることの方が多いでしょうか。

でも、文字をそのまま見れば、本来はいい意味だという気がします。それでも実際は、一生懸命やらずに手抜きをするような意味で使われたりすることが多いようです。

さて、今朝新聞を見ていたところ、岡山にある「林原」が私的整理の申請をしたというニュースがありました。この会社は、トレハロースの大量生産に成功した会社で、一昨年あたりにカンブリア宮殿にも取り上げられていました。

抗ガン剤のインターフェロンを開発したり、今後商品化できるかどうか分からないようなユニークな研究開発を積極的に行っている会社として紹介されていました。

商品化できるかどうか分からない基礎研究も、それが成功すれば他にはない強みを持つことになります。この会社はそれを実践する会社として取り上げられていました。

もうかなり前のことなので記憶が定かではありませんが、

「同族経営で、トップ自らが長い目で見て、ユニークな研究を進めようという意思を持っているからこそできる経営だ」

「簡単には真似できないけど、基礎研究も重要だ」

そんなメッセージが込められていたと記憶しています。

確かに、売れるということが分かっているものばかりに手を出すと、激しい競争に巻き込まれます。「売れる!」という思いは、自分だけではなく、多くの人に共通する思いであることが多いからです。

しかしながら、だからといって、売れるかどうかも分からない、投資が回収できるかどうかも分からない研究を一生懸命やっても、リスクが大きすぎます。

現実的に、この会社もよくない方に転んでしまったようです。

投資が回収できるかどうか定かではない基礎研究に、投資しすぎたようですね。

話は変わりますが、ポストイットなどで知られる3Mという会社があります。

この会社は、ポストイットもそうですが、ユニークな商品をどんどん開発することで知られています。

どうして、そんなにユニークな商品が開発できるのか?

この会社も、商品になるかどうか分からない研究であっても、どんどん積極的に取り組んでいくという方針があるのです。

売上の何割かは新しい商品の売り上げになるよう基準が設けられていたり、失敗しても評価が下がらないようにすることで、新しいことにチャレンジする風土ができているといいます。また、勤務時間の15%を好きなことの研究に使っていいという暗黙の了解があって、各社員がいろいろと取り組んでいるようです。

新商品、あるいは既存商品のどちらかに偏ることなく、目安となる基準が設けられているのです。これまでの経験から、どのぐらいの割合にしておけば、常に売上が維持、あるいは増加させることができるということが分かっているのでしょう。

勤務時間の15%というのも、いちいち測定はしていないのでしょうが、ちょうどいい割合なのだと思います。

時には、背水の陣で、とにかく集中することが必要になることもあるでしょう。あえてリスクをとって、チャレンジすることも必要でしょう。

逆にいえば、今がうまくいっているからといって、すべて現状維持では問題があります。環境は常に変化しているので、それに対応していく必要があるからです。

チャレンジしすぎてもダメだし、しなさ過ぎるのもダメ。

やっぱり「いい加減」がいいんですね。

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