東日本大震災被災地の視察 その3(南三陸、まとめ)
一夜明けて、朝日がまぶしい![E:happy02]
部屋の外は海![E:wave]
宿泊したのは、南三陸ホテル観洋。
このホテルも被災したそうですが、周囲の被災者に宿泊場所を提供したり、復旧工事の関係者の宿泊場所となっています。
日経ビジネスの記事でも何度か取り上げられていました。その中で、「物見遊山でも良いから現地を見に来て欲しい」という言葉がありました。
確かに、被災地の中に身を置いて、自分の目で見て、その空気を感じることはとても大切だと思いました。
露天風呂からは海が見えて、とても気持ちいいです。是非、一度お越しください。南三陸ホテル観洋まで。[E:happy01]
って、私は南三陸ホテル観洋の人間ではありませんが。。。[E:coldsweats01]
さて、ホテルを出発し、昨夜通った道を戻ります。昨夜は暗くなっていてはっきり見えませんでしたが、かなりひどい状況です。
赤い鉄筋の3階建ての防災対策庁舎も見ました。遠藤さんという女性職員が、防災放送をしていて亡くなられたと話題になったところです。
「ここか。。。」
バスの中だったので写真はありませんが、やはりあたり一面が大変なことになっています。
そして、宮城同友会の会員である株式会社阿部伊組に到着。
宮城同友会の伊東事務局長の挨拶から始まりました。土曜日ですが、わざわざ足を運んでいただきました。
続いて、阿部伊組代表取締役の阿部さんから当時の状況、これまでの経緯などをお話いただきました。
阿部さんは、当時車に乗っていて津波がくるところに出くわし、バックで逃げたそうです。最後は、走って丘に上ったそうですが、同じ場所で建物に逃げた人は流されたとのこと。
まさに、紙一重です。
だからでしょうか。
現地の方々から時々聞かれる言葉。
「生かされている」
「残された我々の使命」
何かを超越したような印象があります。
「何とか地域を再生したい」
これも共通の思いです。
求人活動をしても応募はない。これも共通。
昼間からパチンコ屋は繁盛してるとか。。。
失業保険があるので働かなくてもいい。期間も延長されたので、またしばらくはこのままでいい。そう思っているのではないかとのこと。
「それでいいのか?」
そう思いつつも、現地の人の気持ちは計り知れないので、もしかしたらそれは無理のないことかもしれない。そんなこといってる場合じゃないと思いつつも、働く気になれない、働く状況になっていないのかも知れない。
でも、働いてくれる人がいなければ企業は成り立たない。雇用を守れない企業もある一方、雇用したい企業もある。でも応募はない。地元に愛着はあっても、都会に出ていった方がいいと思っているのかもしれない。もちろん、都会でも仕事はそうそう見つからないだろうけど。。。
人口が減って、ある一線を下回れば公共機関もなくなる。そうしないためには、現地での雇用が必要。でも、地元だけではどうにもならない。
阿部伊組さんは建築会社なので、被災者雇用も積極的にしてきたそうです。
でも、行政から支払いはない。資金繰りが大きな問題。
詳しくは書きませんが、現場のことを何も考えていない官僚の話もありました。「あきれてモノがいえない」というレベルです。
さて、まとめといいつつ、まとめられません。
ただ、感じたことは、被災地の企業に仕事が回るようにすることが必要だということ。
物資を送るとか、義捐金を送るとかも大切でしょうが、それよりも、現地の企業に仕事があって、雇用ができて、要するに自立できるようにすることが大事だということです。
そのために何ができるか。。。
私の力では、特にできることはありません。
ただ、日本国民全員が真剣に考えるべきことで、真剣に取り組むことだと思うので、私もできる限りのことはやっていきたいと思います。
世のため、人のためとかではありません。
そうしなければ、我が国はどうなってしまうのかと思うからです。
そんなことを思いつつ、帰ってきてから1週間。
どうしても意識が薄れるんですね。日常に忙殺されて。
ダメですね。
これは人助けじゃない。自分が生きていくため。
心していこう。
改めてそう思っています。
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