人生いろいろ

プロ野球シーズンが終わり、スポーツ紙などでは来年度へ向けた契約、移籍の話などが取り上げられています。

この時期になると、必ずといって思い出すのが、自分が学校を卒業以来10年以上勤めた会社を退職し、コンサルティング会社に転職したことです。

ん?

どうプロ野球の契約、移籍の話と関係があるの?

そう思われるのも無理はありません。もちろん、直接的には関係がありません。私が思い出すのは、元巨人、元ヤンキースの松井秀喜選手がFA宣言したときの会見の様子です。

ニュースでちらっと見ただけですし、もう10年近く前のことですから、はっきりは覚えていません。でも、とにかく印象に残っているのは、苦渋の決断をしたという苦々しい顔です。

彼にとってメジャーでプレーすることは大きな夢だったことでしょう。ようやくFAという権利をつかんで、胸を張って、堂々と交渉できるようになったわけですし、本当ならとてもうれしくてしょうがないはずです。それにもかかわらず、悪いことをしたような表情。巨人軍やその選手に申し訳ないという気持ちがあったとしても、もう少しうれしそうな顔をしてもいいんじゃないか。そう感じました。

と、同時に、彼の気持ちが分かるような気もしたのです。私が転職したのも、ちょうどその頃だったからです。

当時の私は、コンサルティングの仕事をしたいという気持ちが強くなっていました。中小企業診断士の資格を取って、その過程で学んできたことを生かせる仕事だし、大学時代に夢中になっていた塾講師の仕事とも共通する部分があります。

自分にとってやりがいのある仕事でもあり、自分を生かせる仕事なのではないか。

そう考えると、コンサルティングの仕事に就きたいという気持ちが強くなるばかり。

そうはいっても、そのとき在籍していた会社では、そのような仕事はできません。サラリーマンですから、自分の希望する仕事に就けるものでもないと当時は思っていました。コンサルティングを仕事にするなら、会社を辞めるしかない。そう思っていたのです。

しかしながら、その会社に思いがないのかといえばそんなこともありません。10年間在籍していましたし、いい仲間もいたし、その当時はやりがいのある仕事も任せてもらっていたし、給料や労働条件だって別に不満があるわけではありません。欲を出せばキリがありませんが、十分満足できる境遇でした。

でも、コンサルティングがやりたい。

結局、これがやりたいという気持ちが勝ったのと、受け入れてくれる会社が見つかったので、転職することになりました。

退職することを告げてから退職するまで2ヶ月半。ちょうど自分の仕事の区切りがつくのがそのタイミングだったので、そこまで入社を待ってもらいました。その2ヶ月半は、何ともいえない複雑な思いでいっぱいでした。

早く今の仕事にけりをつけて、次の仕事に行きたい。
でも、今のこの仲間ともう少し一緒に仕事がしたい。
本当に転職するという選択肢が正しいのか。
そうはいっても、もう決まっていることだから動かしようがない。

忙しい中でいろいろ思いながら、慌ただしく毎日が過ぎていきました。

前の会社の人たちは、みんな優しく親切で、辞めていく私を祝福してくれました。

「夢が叶ってよかったね」

そういう感じです。

ただ、一人を除いては。。。

その一人は、私をかわいがってくれた先輩(上司)で、たぶん、私の将来のキャリアについても考えてくれていたと思います。それが分かっていながらも転職するという道を選んだので、心苦しく、話をするのも苦痛でした。

それでも話をしないわけには行かないので、話をしました。

いわれたことを、記憶に残っている範囲で要約すると、

「結局、どんな理由があるにせよ、辞めるということは周りに迷惑をかけていくということだ。それを意識して仕事しろ」

当時の私は、辞めていく会社の人に迷惑をかけるのだから、やれるだけのことはやれという意味だと思いました。「立つ鳥あとを濁さず」という言葉がありますが、それをいっているのだと思ったのです。

でも、今になってみると、それだけじゃないのかなとも思います。

それは、そうやって辞めていくんだから、「次の仕事を立派にやり遂げろ。成功しろ」

つまり、退職したあとの仕事をしっかりやれという意味が含まれていたのかなということです。

人生の岐路で何かを選択するということは、選択されない何かがある。

結局、すべてを満たすことは普通の人間にはできないこと。

だとしたら、自分が選択したことについては、精一杯やるのが当然だし、それをしっかりとやり遂げるということも選択した人間の責任ではないか。

大げさなことをいえば、そうやっていろいろな選択、決断をしながら、自分の役割、使命を果たしていくということになるのかなと思うのです。

そんなことを思うと、「自分のことなんだから、自分の勝手でしょ」とはいえなくなりますね。

毎日、精一杯がんばらないと!

Follow me!

[`evernote` not found]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)