下心にご用心

ある会社の話です。

規模は、15名程度の会社です。そこの会社では、社長が参加する飲み会はすべて社長持ちです。もちろん、会社の経費です。社員にとっては、ただで飲めるのでうれしいともいえますが、社長と一緒に飲むのが嫌だという社員もいました。

なぜ、嫌なのかといえば、その飲み会に社員が参加すると、社長を接待しなければならないからです。接待という言葉を使うのは、そのぐらいよいしょしたり、持ち上げたり、社長に尽くさなければならないということです。

どんな飲み会でも、社員が社長や上司に気を遣うのは当たり前のことです。でも、ものには限度というものがあります。この会社では、通常考えられる以上に、社長に尽くさなければならないのです。

ですから、いくらただで飲めたとしても、参加したくない社員も多かったそうです。

そんな中で、一人だけ飲み会に積極的に参加する女性がいました。そして、社長の隣に率先して座り(嫌がる人が多いのですが)、グラスが空けば注ぎ、水割りをつくり、料理を注文し、社長とにこやかに会話。

ひょっとして、お店の人?!

そう間違えてしまうほど、愛想が良く、調子も良いのだそうです。

そして、ある程度社長が酔ってくるといいます。

「社~長~、私もそこ行きたいなぁ。。。連れてって下さいよ~」

ちょっと、社長の身体に触れながら、シナシナしながらいうらしいです。

そうすると、社長も鼻の下を伸ばして、

「しょうがねぇなぁ。今度、連れてってやるか」

そうやって、商談が成立するのです。

さらに聞いてみると、その女性は、ゴルフやカラオケなど、社長の好みのものには、すべておつきあいするそうです。

そして、いいます。

「社長、うまいですねぇ。今度教えてくださいよ」
「社長、素敵!次はこれ歌ってください!」

そして、

「社長、私、○○の担当したいなぁ」

すると社長が、

「おう、そうか。じゃあ、今度○○の担当にしてやろう」

またもや、商談成立。

この女性は、ことあるごとに社長に気に入られるようにして、自分の思い通りになるように仕向けていきました。

社内では、みんなが分かっていました。彼女が、社長のご機嫌をとって、社長からえこひいきされていることを。

それでも、誰もいえません。彼女の後輩はもちろん、同僚も、先輩も、上司も何もいえません。

変なことをいえば、彼女が社長に話して、社長から何かいわれるかもしれないからです。

この女性は、社長がもっとも信頼している部下なのです。仕事がそれほどできるわけではありませんが、社長からすると、とっても気が利いて、自分になついていて、かわいくてしょうがないのです。

彼女の背後には社長がいるので、誰も手も足も口も出せないのです。

周りの人から見ると、馬鹿みたいな話です。

その女性は、社内では浮いた存在になりつつあったそうです。

そんなある時、社員だけの飲み会の席で、その女性の同期の男性が苦言を呈しました。

「お前、社長におべっか使って何なんだよ。いい加減にしろよ」
「え?別にいいじゃん。あのバカオヤジ、かわいいもんだよ」
「バカオヤジ?」
「だって、そうじゃん。ちょっとやさしくすれば、すぐに調子に乗ってさ!」
「社長のこと好きでやってんじゃないの?」
「んなわけないじゃん、あのくそオヤジ」
「。。。」
「こうしておいた方が得だからやってんの!」

甘い話には裏があるというか、営業スマイルにご用心というか。。。

「笑顔の裏には、下心あり」

ってことでしょうか。。。

そうとばかり考えるのはちょっと寂しいですが、人を見極めないといけないということですね。

特に力を持っている人は。

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