飲み会では仕事の話をしない方がいいのか
会社の人と飲みに行ったとき、仕事の話をする派と、仕事の話をしない派の人がいます。
別に、どちらが正しいということはありません。
ただ、私の経験からすると、時には、飲みに行ったときに仕事の話、会社の話をする組織の方が、チームワークはいいように思います。
なぜそうなるのかというと、仕事中には、業務上必要な会話ばかりになり、ちょっとした悩みや不安などを話す機会があまりないからです。その結果、ちょっとした悩みを抱えたまま日々過ごす社員が出てきます。飲み会の場で仕事の話をすれば、それが解消できることがあるのです。
私のかつての上司は、飲みに行ったら仕事の話はしない人でした。飲んでまで仕事の話はしたくないだろうとの配慮です。ですから、その部署の同僚たちと飲みに行っても、やはり、仕事の話はしません。楽しく、盛り上がって終わりです。
でも、ある時、いつもと違うシチュエーションで飲みに行くことになりました。
そこの部署は、男性3人、女性が7人でした。男性3人では、フラッと飲みに行きましたが、女性も含めて飲みに行くときは、ほぼ全員が参加でした。あらかじめ予定を決めて、飲みに行っていたからです。逆にいえば、突然飲みに行くことはありませんでした。
ところが、その日は、男性は私一人。後輩の女性が3人。どういう訳か、その組み合わせで飲みに行くことになりました。
人数は少ないですが、いつものように適当な話をして、何杯か飲み干しました。酔いも回ってきた頃、後輩の女性が話し始めたのです。
「小野瀬さ~ん、○○△□なんです。。。どう思いますか?」
「○■△×ってこともあるんですけど、どうしたらいいと思いますか?」
「そうなんですよ。○◆△なんです。。。」
と、仕事の話。
どうやら、仕事中は相談もできず、かといって飲み会では、楽しく盛り上がるだけで、話す場所がなかったようです。
普段、彼女たちがそんなことを考えているとは知りませんでした。なんの悩みもなく仕事をしていると思っていたのです。でも、話をしてみると、いろいろなことで悩み、いろいろと考えていることが分かりました。
そのときの彼女たちがいうには、
「楽しく飲むのもいいんですけど、少しは仕事の話も聞いて欲しいんです」
「今日は、話せて良かったです!」
「また、行きましょう!!」
だそうな。
もっとも、仕事中に、話ができる場があれば、ある程度は解決するんですけどね。でも、お酒が入っている場の方が、話しやすい人もいるようです。
逆に、子育て中とか、お酒が飲めないとか、飲み会が嫌な人もいます。ですから、どちらがいいとは一概には決めつけられません。
でも、飲ミュニケーションをしようという場合は、仕事の話をした方がいいこともあります。全員に共通の話題というのはあまりありませんし、一番手っ取り早い題材だからです。中には、プライベートは話したくないという人もいますから。。。
また、飲みに行って仕事の話をしている組織は、目標が共有されていることが多いです。そして、その目標をみんなが達成しようと思っています。だから、飲んでいる場で、仕事の話になっても嫌ではないのです。それも楽しみの一つだからです。
そんな組織は強いです!
やらされ感ではなく、みんなが自分のこととして取り組んでいますから!
といっても、飲み会の場でムリヤリ仕事の話をしても、いい組織にはなりません。
飲み会での話題を聞けば、そのメンバーがどの程度仕事に打ち込んでいるか、どのような思いで仕事に取り組んでいるか、ある程度は分かります。でも、飲み会の話題を何にするかによって、その思いをコントロールすることはできません。
組織としての一体感があるかどうか。
組織への思いがどのぐらいあるのか。
どのような気持ちで仕事に取り組んでいるのか。
それを推し量る試金石にはなるかもしれません。
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