部下の成長とチャレンジ
何年か前のことになりますが、隣の家でドーベルマンだと思われる犬を飼っていました。
と思われるというのは、じっくり見たわけではないのと、犬には詳しくないので、自信がないからです。。。
その犬は、時々散歩に連れて行ってもらっているようでしたが、毎日というわけではなかったようです。お隣の家には、庭というかちょっとしたスペースがあるので、そこで放し飼いにしていました。ひもでつないでいるわけではないので、毎日散歩に行かなくてもいいということなのでしょうか。
でも、犬にとっては、散歩は大切なんですよね。
だからでしょうか。時々、散歩に行くところを見かけると、ものすごい勢いで引っ張っていきます。手を離したら、そのままどこまでも、突っ走っていきそうです。子どもが見たら、怖がるだろうなぁ。そんな勢いです。
日頃の欲求不満を解消するかのような勢いです。
さて、今日は、犬の正しい飼い方を書こうというわけではありません。
(タイトルを見れば分かりますね)
狭いスペースで放し飼いにされていて、あまり散歩に連れて行ってもらえないところに注目したいのです。
これを、社員の管理、仕事の与え方などに置き換えてみます。
狭いスペースで放し飼いというのは、よほどひどいことをしない限りは安全な範囲で、自由に仕事をさせることです。一見すると、自由に仕事が出来るように見えますが、その範囲はとても狭く、それを越えるためには、高い壁が待ち受けています。
一方、リードでつながれているとはいうものの、散歩に連れて行ってもらっている場合。
これは、常に監視下に置かれていて、自由に動けないとはいうものの、いろいろな景色も見られるし、ある意味では伸び伸びと動くことが出来ます。
社員の場合でいえば、逐一報連相が必要かもしれませんが、チャレンジングな仕事をさせてもらっているような状態とでもいえばいいのでしょうか。
犬の飼い主の立場としては、どちらが楽かといえば、狭いスペースで放し飼いでしょう。自分が散歩に行くのが楽しい人もいるでしょうが、面倒くさいという人もいます。手間暇かからないのは、放し飼いにしておくことです。
社員の例えでも同じです。
では、社員の立場ではどちらが幸せなのか。
一概にはいえませんが、逐一報連相が必要であっても、チャレンジングな仕事をする方が幸せなのではないでしょうか。
中には、決まり切ったことを、毎日同じようにやって、新しいことは何もやりたがらない人もいます。
新しいことを覚えるのが面倒くさいから、今のままでいいという人もいます。
ただ、それは何らかの要因で、新しいことを覚えること、何かにチャレンジすることの面白さ、楽しさを忘れてしまったからだと思います。
それを思い出させてあげれば、ちょっとしたチャレンジは、誰にとっても刺激的なはずです。
私がいいたいのは、上司が楽だからといって、社員を狭いスペースに押し込めて、放し飼いにしてはいけないということです。
部下にチャレンジングな仕事をさせるということは、上司にとって余計な手間が増えます。
安心して任せておけないので、自分でやる方が楽だったりもします。
でも、だからといって、部下がチャレンジするチャンスを奪ってしまっても良いものなのか。
もちろん、そんなことはありません。
たとえ、面倒くさくても、一人ひとりに適切なチャンスをつくってやるのが上司の役目。
部下が、自分自身で何とかするべきだという考えもあるでしょうが、それはそれ。
上司の立場としては、部下の育成も重要な仕事の一つです。それを全うするために、部下の成長につながるチャレンジの場をつくることは重要。
くれぐれも、安全地帯で放し飼いはやめましょう。
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