叱ること、褒めること

昨日は、叱り方について書きましたが、そのつづきです。

人を育てる場合には、褒めた方がいいという説があります。褒められた方がいい気分になるし、モチベーションも高まります。また、長所を伸ばした方が、その人が力を発揮しやすくなるからです。

その一方で、人間には短所がたくさんあり、できないこともたくさんあるのだから、叱って育てる方がいいという説もあります。できていないことを厳しく叱らなければ、いつまでたってもできるようにはならない。それは本人のためにもならない。だから叱るということです。

もちろん、どちらか一方だけではなく、その状況に応じて臨機応変に褒めたり、叱ったりすることが大切なことはいうまでもありません。

ただ、それぞれの効果と注意するポイントは理解しておいた方がいいと思います。

まずは、褒めること。

褒めるというのは、ただ褒めればいいというものではありません。できるのが当たり前のことを褒めても、相手はうれしくも何ともありませんし、逆に馬鹿にされているのかと思うこともあります。

また、漠然と褒めるのではなく、何がどうよかったのか、具体的に示しながら褒めることが大切です。そうしないと、ただ適当に褒めていると思われて逆効果になります。具体的な事実を見ずに、いい加減なことをいっていると思われてしまうわけです。

そうならないためには、日頃から、相手のことをよく見ておくことが必要です。よく見ておけば、いつもよりもよい点を、より具体的に発見することができるからです。

もう一つ大切なのは、感情を込めて、本気で褒めること。褒めるのは、何となく照れくさいことですが、心から褒めないと、気持ちが伝わりません。こういうことは、理屈よりも感情なので、感情を伝えなければ意味がありません。だから、叱るときだけじゃなく、褒めるときも真剣に褒めなければならないということになります。

次に、叱ること。

実は、叱ることもほぼ同じだったりします。

何を叱っているのか、具体的に叱ることは大切です。基本的には、何がどうして悪かったのかを、理解できることが望ましい。ただ、これは難しい場合もあります。でも、何をいわれているのかは分かるように、具体的に叱る必要があります。

また、淡々と叱っても、効果はありません。本気で怒っているという、心の部分が伝わってくることが、相手の心にも印象を残します。もっとも、淡々と話をする方が、かえって怖いということもあります。大切なのは激しさではなく、心の中の気持ち、真剣さ、迫力などでしょうか。

で、この二つが違うのは、効果の持続性と範囲の広がりです。

効果の持続性とは、褒めたり、叱ったりした効果がどれだけ続くかということ。たいていの場合は、叱るよりも褒める方が、効果は長く続きます。いくら厳しく叱られても、そのことは一過性で終わる確立が高いのです。

なぜなら、人間は、イヤなことはすぐに忘れたいものだからです。

ですから、いくら叱っても、同じことを繰り返すことにもなるし、繰り返し叱れば、「そんなこと分かってる」と逆切れ状態になったりもするのです。この逆切れ状態は、表現されないかもしれませんが、心の中では確実に起こります。その結果、回数を重ねれば重ねるほど、叱ることの効果も小さくなったりもするわけです。

逆に、褒めることは、効果が継続します。楽しいこと、いい気分だったことは、何度となく思い返したりしますし、それをまた再現したいとも思います。これは理屈ではなく、自然に身体が反応するわけです。ですから、褒められたことが本当にうれしければ、その後も、さらによい行動を起こそうとするはずです。

範囲の広がりというのも、似たようなことです。

叱られるのは誰でもイヤなことです。ですから、そのイヤなことを防ぐために、叱られたことについては修正します。でも、それ以外のところには意識がいきません。叱られたことだけを直すのが精一杯です。

叱る側からすれば、一つひとつ、似たようなことでも叱っていかなければならなくなるのです。

一方、褒められると、もっと褒められたいので、範囲も広がっていくことが多いのです。たとえば、「先日のプレゼンがよかった」と褒めれば、同様のプレゼンでは次もがんばるでしょう。そして、さらに工夫をしてレベルアップを図ったり、上司への報告なども的を射たものになるかもしれません。

つまり、一つを褒めると、その周辺にもよい効果が波及して、二つ、三つの成果が得られる可能性もあるのです。

ですから、褒めることをうまく活用することは、成果を挙げるためにはとても重要なのです。

そうそう、成果といえば。。。

もっと書きたいこともありますが、それはまた後日。

お後がよろしいようで。

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