人は聞きたいことだけを聞く
人の心には、自分の関心のあることしか残りません。同じ講演を聴いていても、同じ映画を見ても、同じ研修を受けても、人によって感じ方はそれぞれで、印象に残ることも違います。
私も、経験があります。
「みんなが一丸となってがんばっていかなければいけない」という話をしようと思ったときです。それをそのままいっても、印象に残りにくいので、たとえ話を交えながら話をしました。
たとえ話の定番は、スポーツ。相手が男性なら、プロ野球にたとえてみることが多いです。そのときの相手やタイミングに合わせて、興味のありそうなものに関連づけて話をします。その方が、インパクトがあるからです。
そのときは、プロ野球つながりでイチローの話もしました。NHKのテレビで見た話です。彼は、自宅にいるときは、毎日カレーを食べて、毎日決まったパターンで球場に向かって、決まったパターンの準備を行い、試合に臨む。そんな話をしたのです。
なんで、そんな話をしたのかというと、毎日やるべきことをきちんとこなすためには、それを完全に習慣にしてしまった方が良いということをいいたかったからです。また、自分の力を十分に発揮するために、毎日、心と身体の準備をしっかりと行うことが大切だということもいいたかったのです。
ところが。。。
その話を聞いた人の感想。
「私は、毎日カレーを食べたら飽きると思いました」
・・・
まあ、確かにそうかもしれないんですが。。。
私の話し方に問題があったのかもしれないんですが。。。
でも、最後に確認の説明をしたじゃん!!!
でも、残念ながら、こちらが伝えたかったこととは、まったく別のところが、その人には伝わってしまったのです。
結局、こちらが伝えたいメッセージは、そう簡単には届かないものなのです。相手が受け入れる体制になったときだけ、こちらのメッセージは届きます。
よく、何度いっても理解できないので、だんだん厳しい口調で説教するようになることがあります。
でも、たぶん、これは骨折り損のくたびれもうけになります。
先にやるべきなのは、相手が受け入れる体制を作ること。
聞きいれてみようという姿勢を作ること。
こちらの話に関心を持たせること。
その努力をして、ある程度状況が整ったところで、こちらのメッセージを伝えれば、スムーズにメッセージが浸透していきます。
なので、研修などでは、いきなり講義から入らなかったりします。グループで討論してもらったり、個人ワークをしてもらったり、ゲームのようなことをしたりして、興味・関心を持つようにしてから、伝えたいメッセージを伝えるようにしているのです。
そうすると、楽なんです(*^。^*)
こちらが楽なのにも関わらず、受講者にとっても、印象に残りやすいのです。
お互いハッピー(*^_^*)
めでたし、めでたし。
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