商売を長く続ける秘訣
先日、ある経営者と話をしているときに聞いた話です。
その方が、小樽に旅行に行ったときのこと。
時間は、夜の8時ぐらい。そのあたりの店はほとんどしまっていたそうです。そんな中、少し遠くに、1件だけ電気がついている店が。。。
興味を持ったその経営者は、行ってみたそうです。
それは、小さな洋菓子店でした。
好奇心旺盛なその方は、店のご主人に積極的に話しかけました。そして、その店が、創業100年以上たつ店だということを知ります。
「そんなに長く続ける秘訣は何ですか?」
「秘訣なんて何もないですよ。。。」
「でも、これだけ続くのですから、何かありますよね」
「まあ、気をつけてるのは、楽しく作ることですかね」
その店のご主人は、楽しくお菓子を作らないと味が悪くなるといいます。
心を込めて、楽しみながらお菓子を作ると、おいしいお菓子ができる。
反対に、イヤイヤ作ったり、他のことを考えながらお菓子を作ると、味が悪くなる。
「ですから、みんなにも楽しく、心を込めて作るように言ってるんですよ」
それを聞いた経営者は、帰社後、社員にも言ったそうです。
「俺たちも、楽しく、心を込めて仕事をしよう。そうしないと、それが商品に出るから」
それを聞いたとき、私にも心当たりがありました。
私の仕事の一つに、文章で報告書をまとめることがあります。書面ですから、心を込めても込めなくても、それほど変わらないようにも思えます。楽しんで作るかどうかが書類の質を変えるかというと、そうでもないようにも思えます。
ところが、やっぱり全然違うんです。
たまたま、いろいろな仕事が重なって、ものすごく忙しい時。
「面倒くさいな」とか「嫌だな」とか、マイナスの感情を持って作った書類は、あとで読み返すと、やっぱりそれなりのものでしかありません。
心を込めて、あるいは、自分の思いがそこに入った状態で作った書類は、イキイキとしているというか、エネルギッシュというか、やっぱり説得力があります。
楽しく、心を込めて仕事をすること。
やっぱり、これが大切なんです。
それが、品質を高める大きな、重要なカギなんです。
どうやって、社員の気持ちをそうさせるか。
どうやって、そういう環境を作り出すか。
その一つは、経営者自身が楽しむことだと思います。
心を込めて、仕事をすることだと思います。
そうすれば、自然に、少しずつ、その気持ちが伝わっていくのではないでしょうか。
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