研修で使うエピソード
何かを伝えたいとき。
そのままストレートにいっても、うまく伝わりません。
そこで、例話やエピソードなどを交えて、そこから伝えたいメッセージを伝えていきます。例話やエピソードを使う方が、感情に訴えられるからです。
でも、だからこそ、注意しなければならないことがあります。
一つは、エピソードが、単独で完結してはいけないということです。
そのエピソードがあまりにも完璧にできすぎていると、その話を聞いて、それで終わってしまいます。
感動的なエピソードであれば、伝えたいメッセージよりも、その感動が記憶に残ってしまいます。
もし、そのエピソードがもたらす感動そのものを伝えたいのなら、それはそれでも構いません。でも、たいていはそこから何らかの教訓を伝えようとしているはずです。そうだとすると、エピソードが感動的になると、教訓は伝わらなくなるということに注意する必要があります。
教訓よりも、話そのものが印象に残るからです。
もう一つは、特殊な事例ではなく、誰もが経験しそうな、ありきたりなことを選択すること。
エピソードや例話を取り入れるのは、人ごととして話を聞くのではなく、自分のこととして、気持ちをその話の中心に持ってきてもらうためです。
「ああ、そういえば、自分にもそんなことあったな」
そう思ってもらえることが重要なのです。
つまり、経験としてはありきたりだけれども、大切なメッセージを伝えるのにふさわしいエピソードを探すわけです。
たとえば、こんな話はどうでしょうか。
子供の頃、親友と喧嘩して気まずくなった
仲直りしたいけど、素直に言い出せない
そんなとき、親友の方から、「これあげる」とガムをくれた
ガムがきっかけで、仲直りができた
こんな話なら、たぶん、似たような経験があると思うのです。
大したことのない、どうでもいい話です。でも、だからこそ、効果があるのです。
「こういうとき、お互いに意地を張ってたらどうなりますか?」
「親友がガムをくれるというアクションを起こさなかったらどうなってましたか?」
「今、その場にいるとしたら、どんなことをしようと思いますか?」
「ここから得られる教訓は何ですか?」
自分が経験してきた身近な話だからこそ、自分のこととして考え、今後の人生に役立てることができます。
これが、立派な人の立派な話だと、そうはいきません。
何のために例話やエピソードを使うのか。
例話やエピソードは、単なる手段であって、目的ではありません。
あくまでも、目的が大切。
常に、心にとめておく必要があると思っています。
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