年功序列、終身雇用を望むのなら、それなりの覚悟が必要だ
今年の新入社員は、年功序列で定年まで働くことを望んでいるようです。
メディアは、これを「安定」志向の表れといっています。
確かに、成果主義で社員同士が競い合うとか、キャリア・アップを目指して転職するよりは、安定している感じがします。
でも、今の新入社員が年功序列や終身雇用を望むのは、安定志向というより、「楽をしたい」「あまり働きたくない」という表れではないかと思います。
仕事一筋でがんばるよりは、ほどほどに働いて、今の会社で定年まで勤めたい。年功序列で処遇されるのなら、若いときはともかく、年をとってくればいい思いができる。
そんなことを考えているのでしょうか。。。
でも、もしそうだとしたら、それは大きな間違いだといわざるを得ません。
そもそも、なぜ、最近は年功序列ではなく成果主義なのか。なぜ、転職が当たり前になってきたのか。それは、成果主義がいいからそちらが中心になったわけでもないし、転職が当たり前になったのも、それがいいからではなく、終身雇用が崩れたからこうなったのです。
逆のいい方をすれば、なぜ、年功序列や終身雇用が成り立っていたのか。
これをきちんと認識しておかないと、安易に年功序列がいいとか、終身雇用がいいとかはいえないはずです。(もっとも、新入社員にそこまで求めるのも酷かもしれませんが)
いうまでもなく、年功序列や終身雇用が成り立っていたのは、経済全体が急成長していた時代だからです。それにあわせて企業も成長していました。企業が成長していますから、新しいポストもどんどんできました。
でも、今は、営業課長1人に対して、課長代理が5人、主任が3人、平社員は1人など、バランスが崩れています。年功序列なんて、やりようがないんです。
もう一ついえば、年功序列で終身雇用のときのサラリーマンは、楽だったのか。
「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ~」
こんなのもありましたが、一方で、「企業戦士」ともいわれていました。家庭も顧みず、会社のために尽くすような一面もあったのです。
前述のような社会状況と、身分は安定していたかもしれませんが、必死で働く「戦士」のおかげで今の日本があるのです。
年功序列、終身雇用を望む皆さま。
企業戦士になる覚悟はありますか?
年功序列が成り立つように、企業を成長させる覚悟はありますか?
ちょっと厳しい文章になりましたが、いずれにしても、一生懸命がんばらなきゃダメだということだと思います。
会社に残るのにも覚悟がいるし、転職するにも覚悟がいる。
評価基準がどうなろうが、一生懸命、真剣に仕事する覚悟がいる。
どっちにしても、社会は甘くないってことですかねぇ。
偉そうなことをいえる立場でもありませんが。
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