最近の若者は物欲がないというのは本当か
最近の若者は、物欲がないといわれます。カラーテレビも、クーラーも、車も当たり前の環境で育ち、何か買いたければコンビニに行けば買える。便利なものが当たり前のようにある環境で育った最近の若者は、何不自由なく生活できているので、ハングリー精神もないし、物欲もないといわれます。
その代表例が、車。
車が売れないのは、若者が欲しがらなくなったことも一つの要因だといわれます。メーカーでは、若者が欲しがるような車がないから売れないのだと若者向けの車を開発しようとしているようですが、そもそも欲しいとは思っていないというのも事実のようです。
ただ、若者に物欲がないというのが本当なのかどうかについては、やや疑問があります。
物欲がないというよりは、日本の閉塞感や不景気を察知して、節約志向に走っているだけじゃないのかとおもうのです。
これは、最近の中年やお年寄りも同じでしょう。たとえ、貯金はあったとしても、無駄なところにはお金は使わない。車も、今までよりも長く乗り続ける。外食も減らして、家庭で済ませる。いろいろな節約が行われていると思います。
若者がものを欲しがらないのも、基本的にはそれと同じではないかと思うのです。
ただ、ちょっと違うのは、バブルや高度経済成長期を知っているかどうか。これを知っていると、新しいものを手に入れる楽しさ、消費する喜びを経験しているので、景気がよくなって、将来への不安が減少すれば、また消費が活発化すると思います。
ただ、若者にはそういう経験がない。そうすると、そもそも何かを買う喜びや、消費する楽しさを知らないので、例え将来の不安が少なくなっても、今まで通りの生活を続けていくかもしれません。
行き過ぎた物欲はどうかと思いますが、何かを欲することは、生きること、活動の源泉になります。若者が物欲を持つようにすることも、とても重要です。それは、単にものが売れて経済が活性化するということだけではなく、日本全体が活発に、元気に活動できるかどうかという点で、とても重要だと思うのです。
では、どうすれば物欲を持つようになるのか。
何でもそうですが、ちょっとだけでも、その楽しさを経験させることが必要です。ちょっと楽しさを経験すると、人間はどうしても「もっと」欲しくなりますからね。
あとは、物欲とは直接関係ありませんが、何にでもチャレンジする精神を、小さい頃から育てていくことが重要だと思います。
日本の教育は、弱点をカバーして、平均的な人物を育てるようになっています。リスクをとってチャレンジすることよりも、リスクを回避することが奨励されます。
そのような中で育ち、経済環境がこんな状況であれば、節約志向が強くなるのも当たり前だという気がします。
結局、若者がどうのこうのというのは、年をとった人の戯言だという気がします。
実際は、年をとった人たちがつくってきた社会を表しているのが、最近の若者なのではないかと思うからです。
つまり、若者がどうこういう前に、自分たちが何とかしていかなきゃダメだってことです。
ものをどんどん買いましょう!ってことではなく、元気な日本にするために、一人ひとりが努力を続けていこうということです。
悲観的なことばかりいってないで、厳しい現実を見据えながらも、楽観的に、明るい未来を信じて努力していく。
そういう中高年層が増えてくれば、若者にも元気が出てくるはずです。
最後は、若者の物欲とは離れてしまったようにも見えますが、私は重要な関係があると思っています。
まずは、自分が手本になれるように(なれるのか??)がんばっていきたいと思います!
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