幹部候補に相談してますか?
何かに悩んでいたり、重要な意思決定をしなければならないとき、誰かに相談することがあると思います。
相談する相手は、別に誰でもいいのでしょうが、たいていの場合、自分よりも年上であるとか、経験が豊富であるとか、知識が豊富であるとか、自分よりもよい解決策を出せそうな人に相談するようです。
会社でいえば、部下が上司に、後輩が先輩に、幹部が社長に相談したりします。
では、その反対はどうでしょう?
上司が部下に、先輩が後輩に、社長が幹部に。。。
たぶん、あまりないのではないかと思います。
自分より経験の浅い人間に相談しても、良い考えが出てくるはずもないと思うからでしょう。確かにそれは間違いではありません。
でも、相談は下から上だけでいいのか。
私はそうではないと思います。
たとえば、社長が幹部に相談する。
幹部には内容が十分には理解できないかもしれません。理解してもらおうと思ったら、いろいろな背景を説明しなければならないことも多いでしょう。仮に背景を理解できたとしても、何か有効な回答が得られるかといえば、あまり期待できそうもありません。説明するだけ無駄だとも思えてしまいます。
それでも、長い目で見れば無駄ではありません。それを繰り返していれば、そのうち本当に頼りになる幹部が育ちます。
なぜなら、社長が意思決定するに当たって必要な情報をどんどん聞いて、徐々に社長と同じ目線を持てるようになってくるからです。
また、社長がそれだけ重要なことを相談してくれるということが、モチベーションにもつながります。
自分は頼りにされているんだな!と。
要するに、相談のために相談するのではなく、部下のモチベーションアップと育成のために相談するということです。
相談という名の教育といってもいいかもしれません。
人にもよると思いますが、「幹部としての判断ができない」とか「幹部としての自覚がない」とか叱責するよりも、折に触れて相談する方が効果があると思います。
相談をするというのは、相手よりも一段低い位置にいるような気持ちになりますが、そんなことは関係ありませんし、気にしてはいけないのです。
奥様が旦那様を立てつつ、うまくコントロールするようなことと同じではないでしょうか。
上から叱るだけではなく、時には、下から持ち上げるような育て方もありではないかと思います。
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