顧客満足度の調査

商品やサービスを提供する側とそれを受けるお客様の立場は、まったく違います。提供する側が、いくらお客様のためと思って行動していても、それが必ずしもお客様のためにはなっていないのです。ひどい場合には、お客様は満足するどころか、不満だらけということもあります。
もちろん、そんなことにならないように、多くの企業が様々な工夫をしています。そのための取り組みの一つが、顧客満足度調査です。調査方法は、顧客アンケート、顧客へのインタビューなどの他に、ミステリーショッパーというものがあります。
ミステリーショッパーとは、覆面調査のことで、お客様に扮した調査員が店を訪問し、店舗のサービス品質をチェックしていくというものです。この調査方法のいいところの一つは、顧客の立場で客観的に評価できることです。


顧客アンケートやインタビューでは、「こんなことを言ったら(書いたら)まずいかな」という心理が働いて本音が出てこなかったり、不満を持つ顧客は、そもそもアンケートやインタビューに答えてくれないというような問題もあります。また、顧客がそれが当たり前と思っていると、低サービスの品質なのに問題にならない場合もあり、改善につながりません。
その点、覆面調査では、調査の専門家(とはいえないケースもありますが)が、調査を行うため、顧客の立場からサービスを客観的に評価できるのです。ですから、通常なら表面化しない問題点を洗い出し、その改善につなげることが可能になります。
私たちもそのような調査を行うことがありますが、働いている方とは違う視点で見るので、お店では気づかなかった点を発見することができます。うまくいけば、クレームになる前に対処することができ、お客様が他店に流出することを防げます。
それはそれでいいことなので、最近では、このような調査が頻繁に行われるようになってきたようです。
ただ、気をつけなければならない点もあります。
それは、問題点を発見しただけで終わらないこと。
ひょっとすると、そんなことあり得ないと思われるかもしれません。発見された問題点を放置するなど、通常では考えられないからです。ところが、やり方によっては、問題点は明らかになったものの、それが改善されずに放置されたり、ひどいときにはより悪化したりするということもあります。
どうしてそんなことが起こるのか。その理由の一つは、このような調査が店員の感情を損ねる可能性があるからです。これは覆面調査に限りませんが、業務に直接携わっていない人間が、その業務の実態をよく理解せずに問題点だけ指摘すると、「分かってないくせに、口を出して欲しくない」という心理が働きます。
いくらお客様の立場で改善した方がよいことであっても、それを伝えるプロセスを間違えると、店員の感情を損ねてしまい、改善につながらないことがあるのです。
そうならないためには、日頃から顧客のために改善をし続けるという文化を築くことも大切です。もちろん、発見された問題を適切に伝えるプロセスを身につけることも重要になります。
また、別の理由として、問題点が発見されると、それでことが済んだ気になってしまうということもあります。そんなことあり得ないと思われるかもしれませんが、本当に、そんなこともあるのです。
これも、きちんと改善のプロセスを実行していれば、何も問題になることはないはずなのですが。
基本をきっちり行うということがいかに大切であるか、また、基本をきっちり行うことがいかに難しいことか。日頃から、意識しておくことが大切ですね。
(小野瀬 真也)

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