何が売れるか分からない
世の中、一体何が売れるかというのは、本当に分かりません。売る側が、これは売れるだろうと思っても、なかなか思うようにはいきません。事前にしっかりと調査をすれば、それなりには予想できますが、それでもフタを空けてみないと分からないというのが現実です。
特に、ブームというのは、一体どこからやってきてどこへ消えていくのか、まったく予想もつきません。最近の例でいえば、“青いハンカチ”でしょうか。
そうです。夏の甲子園で優勝した、早稲田実業のエース、斎藤佑樹投手が使っているというタオル地のハンカチです。
確かに、話題になるのはよく分かります。だって、普通、試合中にハンカチは使いませんから。私が見る限りでは、野球の選手で、試合中にハンカチで汗を拭いている選手はいません。もっとも、これは野球に限ったことではなく、サッカーも、テニスも、バレーボールも、私が見ている限りでは、試合中にハンカチで汗を拭いている選手はいないようです。
ですから、話題になるのはよく分かります。
でも、だからといって、それと同じハンカチが欲しいってことには・・・
別に、ハンカチなんて何だっていいじゃんというのは、オヤジの考えなのでしょうか。私は汗かきなので、この季節、ハンカチは手放せません。いつもポケットから取り出して、汗を拭いていますが、そのハンカチを欲しいといわれたことは、これまで一度もありません。(当たり前か)
ネットのオークションなどでは、もともと420円のハンカチに、数千円の値段が付いたといいます。
オークションに出す方も出す方ですが、それに数千円も払うなんて。実際に、斎藤投手が使っていたものならともかく、同じハンカチというだけですからね。そこまでして、買いたくなるものなのでしょうか。
もっとも、熱狂的なファンや、マニアの心理というのは、一般の人間には理解できません。私も、ある部分ではその様な傾向があるので、よく分かります。私の場合は音楽ですが、あるアーチストの「未発表音源が限定販売!」なんていわれてしまうと、思わず買ってしまいます。
もっとも、その音楽的価値がどれだけあるかというと???です。大体、未発表音源というのは、珍しいというだけで、内容が良いとは限らないからです。
と、分かっているにもかかわらず、買ってしまう!これがファン心理ですね。
(何だ、人のこといえないじゃん)
さて、現代はモノの売れない時代だといわれます。生活必需品はもちろんのこと、多少の贅沢品も各家庭には行き渡ってしまい、特に欲しいモノもないから、というのが理由の一つだといわれます。
ところが、そんな中でも売れるものは売れる。しかも、かなりの高額のものが。
モノを売ろうと思ったら、やはり、このあたりの心理を意識する必要があるでしょう。いくら計算しても、その通りにはいかないのが現実ではありますが、周到に計算して演出していくというのも重要なのではないかと思います。
モノを売るためのプロモーション活動が、複雑かつ多岐にわたり、ますます全体の戦略が重要になるのでしょうね。
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