使えないポイントカード

知人の奥さんが怒っています。

「ポイントカードが使えないっていうのよ」

そのポイントカードとは、あるショッピングセンター内のパン屋のカード。購入金額に応じて、スタンプを押していって、カードがいっぱいになると特典があるというものです。

何でも、いっぱいになったカードがあったのに、忙しくてしばらくその店に行かなかったとのこと。しばらくぶりに行って、そのカードを使おうとしたら、「このカードは使えません」といわれたそうです。

「まったく、失礼しちゃうわ」

奥さんは、カンカンです。

さて、なぜこのカードは使えなかったのでしょうか?

真っ先に思い浮かぶのは、期限切れでしょうか。でも、そうではありません。そのカードには期限はなかったからです。

では、なぜでしょうか?

実は、店が変わってしまっていたからなのです。パン屋はパン屋なのですが、事業主が変わってしまっていたのです。買う側からすると、よく気をつけなければ、何となくリニューアルしたのかなという感じ。でも、事業主は違うのです。

もちろん、よく見れば店の名前は変わっています。でも、いつも行っているショッピングセンター内の、同じ場所にあるパン屋。客の立場では、変わったという認識はあまりありません。

それでも店は違います。だから、ポイントカードは使えない。

ある意味では、当たり前かもしれません。

でも、もったいないことをしています。

ちなみに、このもったいないことには、2つの意味があります。

一つは、顧客の立場としての「もったいない」。もう一つは、店の立場としての「もったいない」です。

顧客の立場としての「もったいない」は、説明不要でしょう。せっかくためたのに使えなかった。それだけです。

重要なのは、店の立場としての「もったいない」

新しく出店したパン屋は、明らかに「もったいない」ことをしています。ポイントカードの特典を断ったことで、一人の顧客を失ってしまったからです。

この奥さんは言っています。

「もう、あそこには行かないわ」

これで、その店は、この奥さんが今後買うであろう売上を失いました。

店の側としては、前の店のポイントカードなんだから、特典を断るのは当たり前だと考えるでしょう。当然のことのように思えます。

でも、ポイントカードは何のためにやっているのでしょうか。

顧客を維持して、継続的に利用してもらうためです。

そのために、買い物をしてもらうたびに、「将来おまけしますよ。だから、また来てくださいね」と、ポイントを付与しているわけです。

この店も、今のことだけにとらわれず、長い目で見て対応するべきだったのです。前の店とは違いますから、まったく同じサービスはできないかもしれません。でも、自社のポイントカードに切り替えて、それに準じたサービスを提供することはできたでしょう。

事情をきちんと説明すれば、この奥さんも納得したことでしょう。

それなのに、一方的に「うちのカードじゃないので使えません」

当たり前のルールかもしれませんが、顧客の立場に立って対応をすれば、そうならなかったはずです。

もっとも、接客マニュアルだけでは、そこまで教育できないのでしょう。

でも、そこを教育するかどうかで、店の評判も大きく変わります。

そんな地道な積み重ねが、店をよくしていきます

そして、ブランド力を向上させるのです。

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