売上倍増の秘訣は、社員を敏腕マーケターに変身させること

売上倍増を実現するためにやるべき2つのこと

売上を倍増させようと思ったら、少なくとも2つのことを考えなければなりません。

売上倍増までは目指さないとしても、大幅にアップさせようとか、劇的に売上を伸ばそうと考えているのなら、やはり、2つのことを考えなければなりません。

その2つというのは、シンプルにいうと

  • 戦略
  • 組織

の2つです。

いいかえると、「戦略」は、計画、やるべきことです。

一方の「組織」は、実行力、実行する体制のことです。

説明不要かもしれませんが、両方が揃わなければ、成果は望めません。

戦略の見直しなくして、売上倍増はない

一つめの「戦略」ですが、マーケティング戦略を見直したり、ポジショニングを見直したり、儲ける仕組み(ビジネスモデル)を見直すなど、抜本的な見直しをすることが必要です。

売上倍増ということにこだわっている理由の一つは、ここです。

売上倍増ということになると、ちょっと効率を上げるとか、ちょっとがんばるとか、これまでの延長線上で考えることはできません。

やることを変えないと、そんなに売上が大幅にアップするということはないからです。

私が売上倍増、売上倍増といっているのは、売上を倍にしたいからではなく、そのために戦略を見直したり、抜本的な見直しをしたりするきっかけにしたいという思いからでもあるのです。

本格的にマーケティングを学びたければ本を読もう

では、マーケティング戦略とは何かということですが、これを説明し出すと、きりがありません。だからといって、そう言っておしまいにしてしまったら、いつまでたっても話が進みません。

本気でマーケティングを学びたい方は、本屋さんに行って、ビジネス書のマーケティング関連の売り場に行き、自分にとって読みやすそうな本を1冊買って、それをお読みになることをオススメします。

オススメの本があったら教えて欲しいという声もあると思いますが、自分で探してみるのが良いのではないかと思います。

なぜかといえば、大きくいうと2つの理由があります

1つめは、マーケティングを学びだしたら、本を1冊読むどころでは済みません。ですから、結局、もっと何冊も読むことになります。最初の1冊が何であっても、それほど重要ではないと私は思います。

その本が、専門家がオススメする名著だろうが、割と有名な教授の書いた本だろうが、有名なマーケターの書いた本だろうが、正直、どうでもいいと思います。一番大事なのは、読んでみて、自分の頭の中に入ってくるかどうか。いくら名著でも専門家向けの本は、いきなり読むのはつらいです。

2つめは、マーケティングの本といっても、細かく分けるといろいろな分野があるので、これを読むべきと、他人が決めるのもどうかと思うということです。1つめの理由とも重なりますが、結局、あれこれ読むことになると思います。だったら、今読みたいものを読む。それがベストな選択です。

結局、ベストなのは、今の自分が興味のある分野で、今の自分が理解しやすいレベルの本を読むことだと思うのです。それを見つけるためには、実際に本屋さんに行って、立ち読みしてみるのがいいでしょう。いろいろ手にとって、パラパラと読んでみる。その中で、一番興味がわいて、読みやすそうだなと思えるものを選ぶ。それが一番だと思います。Amazonだと、それはできませんからね。

マーケティング戦略の基本は、誰に、何を、どのように

さて、話がそれましたので、元に戻します。

ここでは、これだけは押さえておきたいという、マーケティングの基本をお話ししておきます。この基本をしっかり押さえておけば、かなり変わってきます。あとは、自社の置かれている環境、自社の持っている強みなどを踏まえて、知恵を絞ること。それさえ、しっかりやれば、売上を伸ばすことは可能です。

で、その絶対に押さえておきたいマーケティングの基本というのが、

  • 誰に(市場、ターゲット)
  • 何を(提供する価値)
  • どのように(売り方)

の3つを考えるということです。

でも、これを考えたからといって、劇的に売上が伸びるとは思えないですよね。それよりももっと、どうやったらネットでアクセスを集めることができかとか、反響のある広告を作るやり方とか、売れるホームページの作り方とか、そういうことを知りたいのではないかと思います。

でも、ちょっと待ってください。

その気持ちはよく分かりますが、それをうまくやるためにも、この基本の部分をしっかり押さえておかないといけないのです。

実行しなければ、どんなにいい戦略でも絵に描いた餅

ただ、その前にお話ししておきたいことがあります。

それは、どんなに素晴らしい戦略や、どんなに素晴らしいハウツーが分かったとしても、それを確実に実行していかないと、成果は上がらないということです。

当たり前すぎる話なので、「そんなこと分かってるよ」といわれそうですが、それでもあえてここを強調しておきたいのです。なぜかといえば、意外にも、多くの会社で、ここが今ひとつだったりするからです。

誤解されそうですが、社員が怠けているとか、そういう意味ではありません。時には、少々手を抜いたり、気を緩めたりすることもあるかもしれませんが、基本的にはまじめに、一生懸命やっていると思います。

でも、ものを売る、ビジネスを展開するという意味では、それでは不十分なのです。

日々改良、改善、チャレンジする姿勢が重要

決められたことを、決められたようにまじめに、コツコツとこなしていくということは、とても貴重なことですし、大切なことです。でも、それだけでは、ビジネスはうまくいきません。正確にいうと、だんだんうまくいかなくなります。

なぜかといえば、いろいろなものが変化していくので、商品を変えたり、売り方を変えたり、作り方を変えたり、自分たちもいろいろと変化していかなければならないからです。

でも、それができないのが人間でもあります。

決められたことを、決められたようにやっていると、それが習慣となって身体に染みついていきます。一度習慣として身についてしまったら、そこから離れるのはなかなか難しいことです。

また、外部が変化していくことになかなか気づきにくいことも多く、変わらなきゃいけないことに気づかないのです。

そのような状態になってくると、それまでと同じように、まじめに一生懸命やっていても、そこから生まれる成果は小さくなってしまったりするのです。

売上倍増を実現するための実行力とは、従来通りのことを、まじめにコツコツとやることではありません。自分たちのやっていることを日々改良・改善し、新しいことにもチャレンジしていく実行力が求められるのです。

売上倍増を実現する実行力強化の3つのポイント

このような実行力を強化していくためには、3つのポイントがあります。

それは、

一人ひとりのスキルアップ一人ひとりのモチベーションアップ一人ひとりのマインドセットを整える

という3つです。

一人ひとりのスキルアップ

これは、説明の必要はないでしょう。それぞれの業務を遂行するために必要なスキルを磨いていくことが求められます。リーダーシップやマネジメントスキルも含みます。

一人ひとりのモチベーションアップ

どんなに優秀な人間でも、どんなにスキルの高い人間でも、何かをやろう、何かを成し遂げようという思いがなければ、その人が持つ力は発揮されません。逆に、それほど高いスキルがなくても、本気で何かにぶつかっていくと、失敗が重なったり、試行錯誤の繰り返しだったり、苦労は絶えないとはいえ、それなりのことを成し遂げることもできます。

その人が、どのようなモチベーションで仕事に取り組むかで、生まれる成果は大きく変わってくるわけです。ですから、実行力を強化するためには、社員一人ひとりのモチベーションがとても重要になる訳です

一人ひとりのマインドセット

これは、モチベーションの部分とも関係しているのですが、一人ひとりがどのような姿勢で仕事に取り組んでいくかというようなことです。

仕事だからしょうがなく嫌々やる・・・上司からいわれたからその通りやる・・・これまでと同じようにやっておけばいい

こういう状態では、売上倍増は望めません。社員一人ひとりが最高のパフォーマンスを発揮するとも思えません。

「誰かにやらされている」「仕方なくやっている」という形では、人間が発揮できるパワーはたかがしれています。

それよりも、「自分がやりたいからやっている」「何かを実現したいからやっている」「仲間とともに、目標を達成したいからやっている」など、自分の意思で、自分のために、仕事や会社のことに取り組んでいくという姿勢が望まれるのです。

そんなことはあり得ないと思われるかもしれませんが、実際にあるんです。

もちろん、そういう会社の業績は好調です!

このような社員のことを、敏腕マーケターと表現しています。

サッカー型のマネジメントスタイルへ

本日の冒頭で、売上倍増を実現するためには、戦略と実行の2つが重要だと述べました。

戦略とは、

「どのように売るか?」という作戦を考えること、

その作戦を、

「どうやってきちんと実行させるか?」

これが実行です。

昔ながらのスタイルでは、作戦は社長が考え、作戦を実行するのは社員という役割分担がありました。もちろん、今でもそうなのですが、昔ほど完全に分けられない世の中になってきていると思います。

つまり、作戦は社長だけが考えるものじゃなく、社員一人ひとりもいろいろ考えながらやっていくことが必要な時代になってきたのです。

そのイメージを、サッカー型のマネジメントスタイルといっています。

従来のマネジメントスタイルは野球型

昔ながらのスタイルは、野球です。野球は、監督がサインを出して、選手がそれに従って動くスポーツです。投球の間に止まった時間が存在するので、そこで監督からのサインを確認し、それに従って動いていくというチームスポーツです。

一方で、サッカーはそうはいきません。試合前のミーティングでは、監督が中心になって戦い方、作戦を考えていくと思います。でも、一度、試合が始まってしまえば、監督が何を考えても、どうしようと思っても、それはあまり選手に伝えられません。野球と違って、常に試合が動いているので、監督のサインを確認することもできません。もちろん、ある程度は、指示が出せるでしょうが、野球のようにはいきません。ですから、サッカーの試合では、選手一人ひとりが、どのように戦っていくかを意識し、自分が何をするべきかを考え、自分の意思で対応していく必要があるのです。

もちろん、選手が勝手に動くわけではありません。監督の方針に合わせて、臨機応変に動く必要があります。逆にいえば、選手にはそのような能力、姿勢が求められるのです。

ビジネスでも、同じです。

それを実現するために必要なのが、敏腕マーケターです。

優秀な営業マンと敏腕マーケターの違い

営業マンとマーケターの違いとは何でしょうか?

営業とマーケティングの違いといってもいいでしょう。

人によって解釈が違うかもしれませんが、私は次のように考えています。

営業:目の前の人に、そこにある商品を売るマーケティング:どうすれば売れるのかを、幅広く考える。どんな商品を売るかを考えたり、誰に売ればいいかを考えたり、どのような売り方をすればいいかを考える。営業よりもずっと幅広い分野が対象になる。

言い換えると、マーケターというのは、ビジネス全般を考えるということです。

そういえば、あの著名な経営学者であるドラッカーさんも、いっています。企業の基本的な機能は、マーケティングとイノベーションの2つだと。また、企業の目的は顧客の創造ともいっていますから、そういう意味では、企業の目的を果たすものがマーケティングだともいえます。

それを社員一人ひとりが考えるの?

そんなことできるわけないじゃん!

確かにそうなのですが、社員一人ひとりが、そういったマーケティングのことを意識することは間違いなく重要ですし、これから生き残っていく、強い会社をつくっていくためにも必要不可欠です。

シンプルにいえば、お客さんの立場で考えられる社員を育てること

敏腕マーケターなどというと、ずいぶんと大層な役だというイメージがあるかもしれません。確かに、大層な役なんです。とても重要なんです。でも、それほど難しく考える必要はありません。

なぜなら、一般の社員が目指すべき敏腕マーケターというのは、ヒット商品を開発するとか、大ヒット商品にするためのキャンペーンを考えるとか、そういうことではないからです。そこまで大げさなものではなく、大規模なものでもなく、もっと身近な、もっと小さなことを地道にやっていくのが、一般社員が目指すべき敏腕マーケターです。

具体的にいえば、お店の陳列の仕方を工夫するとか、商品の改良についてアイデアを出すとか、もっと商品について的確に伝えられるようにトークを磨くとか、お客さんの目線を忘れずに、よりよいビジネスに少しでも近づけるように、日々の改良・改善を地道に行っていくことです。

そうはいっても、こういう社員だって、そうそうお目にかかれるものではありません。改良・改善を、現実的にやり続けることは簡単なことではありませんし、常に顧客の目線で考えていくというのも難しいことだからです。

それを実現するためには、意識の改革というか、発送の転換というか、マインドセットを変えるというか、そういう変革が必要になってくるのです。

そこで、あえて「敏腕マーケター」という言葉を使い、これまでとはひと味違う仕事をしていくのだということを強調したいのです。

敏腕マーケターの第一歩は・・・

まとめると、敏腕マーケターというのは、ビジネス全般を考えていく必要があります。

考えるべきことは、

「どのようにすれば売れるようになるか?」で、

具体的にいえば、

  • 商品の改良
  • パッケージの変更
  • 宣伝・広告をどうするか?
  • 販売ルートをどうするか

などを考えていきます。

言葉にするとちょっと大げさな感じがするのですが、社員一人ひとりが、自分の担当業務の中で、もっと改良・改善できないかを考え、提案したり、実際に改善したりしていくということが、目指すべき姿です。

ちょっとしたことであっても、それが顧客目線にたった改良や改善だった場合、ビジネスに与える影響は、とてつもなく大きくなることだってあるのです。ですから、あえて、敏腕マーケターになれ!と、いっています。

最後に、もう一度、敏腕マーケターの役割を、少々難しくまとめます。

敏腕マーケターは、

顧客の目線で、自社のビジネスを組み立てられる顧客の目線で、自社のビジネスの問題を発見できる顧客の目線で、自社のビジネスの問題を解決できる

じゃあ、どうすればそれができるようになるのでしょうか?

結局は、顧客目線を身につけるということです。

そのためにはマーケティングを学び、日頃から顧客目線で見て、考えるようにトレーニングする。

それしかありません。

ちょっと抽象的な話になってしまいましたが、とても大切なポイントなのです。

具体的に何をしたらいいかは、次週より、少しずつお話ししていきます。

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