阿波踊り、総踊りを中止すればチケットが売れる?

誰でも知っている阿波踊り。今、まさに開催されている真っ最中です!

阿波踊り。名前はよく知っていますし、どんな踊りなのかも何となく分かります。

「踊る阿呆(あほう)に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損々」などもよく知っています。

これについては、何か新しいことを始めるときには、「どうせなら見てるんじゃなくて、踊ってみようよ!」とお誘いの文句としても使っていたりします。

さて、その阿波踊り。なにやら一悶着あるようです。

「阿波おどり」開幕 総踊り中止

簡単にまとめると、

  1. これまでに4億円を超える累積赤字があり、赤字解消が必要
  2. 徳島市の阿波踊りは、4カ所の有料演舞場があるが、チケットの売れ行きに偏りがある
  3. 売れ行きのいい有料演舞場で行われている「総踊り」をやめて、他の3カ所の有料演舞場の売上向上を図る
  4. 4カ所の演舞場の売上が向上し、赤字解消につながる(はず)
  5. ところが、今のところ、全体的に昨年度の売上を下回っている

※ 詳細に興味がある方は、各紙の記事をご覧下さい。会員じゃないと見られない記事もあります。ご了承下さい。

【日本経済新聞】これまでの経緯なども詳しくまとまっている
阿波おどり開幕 「総踊り」中止、観覧席に空きも

【産経ニュース】
【動画】赤字で揺れた「阿波おどり」開幕 総踊り中止で桟敷席に目立つ空席

【毎日新聞】
阿波おどり振興協会などに「総踊り自粛」求める

【徳島新聞】さすが、地元だけあって好意的な記事です
徳島市の阿波踊り開幕 踊り連続々、早くも熱気

各紙を見ると、それぞれトーンが違うのが興味深いところです。

「総踊り中止」は、お客様不在の改革になっていませんか?

それはそれとして、私が興味を持ったのは、赤字解消のための策は、一体誰のために行われているのだろうか?というところです。

なぜなら、総踊りを楽しみにしている人がたくさんいるのに、それよりも売上を優先しているように思われるからです。

総踊りを楽しみにしているという声は、踊る人からも、見に来る人からもあがっています。それを無視して、4カ所の有料演舞場のチケット売上に偏りがあるから、総踊り中止って、それってありですか?と思います。

一応は、総踊りを中止する代わりに、それぞれの演舞場で嗜好をこらしたフィナーレを準備して、それぞれの演舞場の価値を高める努力はしているようです。

確かに、偏りがある売上をバランスよく、しかも高いレベルでバランスよくするということは重要なことです。でも、売上が上がっているところのセールスポイントをカットして、バランスをとろうとするのは、無理があります。

たとえば、日本でスポーツ、たとえば野球の世界大会が開催されたとします。チケットの売れ行きがいい試合は、当然、日本選手が出場する試合になるでしょう。日本が絡まず、あまり知られてもいない国同士の試合はあまり売れません。

それでは、主催者は困ります。日本戦に集中しているチケット売上を、何とかバランスよくしたい。。。

「そうだ!日本戦のチケット販売をやめよう!そうすれば、他の試合のチケットを買ってくれるに違いない!」

どうでしょう?

チケットを買って見に行く立場だったら、そう考えるでしょうか?

恐らく、そう考える人は少ないのではないでしょうか。

買いたくなる、見に行きたくなるものをつくることが大切

大抵は、日本戦のチケットが買えなくなっても、興味のない試合のチケットを買うことにはつながりません。他の試合のチケットを買おうと思うのは、その試合に興味を持つようになったときです。日本戦があるかどうかではなくて、その試合そのものを見たいと思うかどうかがポイントです。

阿波踊りも同じことではないでしょうか。

多くの人から注目されている総踊りをやめるのではなく、他の魅力を高める。

今回も4つの演舞場で、それぞれの嗜好をこらしたフィナーレを実施したということですが、その方向をもっともっと押し進めていくことが大切です。

その演舞場なりの何かをつくる。

そんなに簡単にできることではありませんが、結局は、そういう努力を積み重ねていかないと、魅力的な商品・サービスはつくれません。

企業でも同じことですね。