要注意!経営改革の作用、反作用、副作用に過剰反応

経営者からのメッセージは、思っている通りには伝わりません。

曲解、誤解、勘違いなど、いろいろな解釈が生まれてしまいます。

思わぬ伝わり方をすることもあるので、注意が必要です。

経営者からのメッセージは、思っている通りには伝わりません。
曲解、誤解、勘違いなど、いろいろな解釈が生まれてしまいます。

メッセージというのは、言葉で伝えることばかりではありません。

制度を変えることも、メッセージの一部です。

その制度がどのようなものなのかによって、その意図するところが、メッセージとして伝わっていきます。ただし、それが、経営者の思い通りのものとは限りません。

例えば、人事制度の改革。

年功序列型の賃金制度から、能力主義や成果主義の制度に変更するとします。

もともとは、年功序列型ですので、長く勤めれば勤めるほど給料が高くなります。仮に、あまり働いていなくても、50歳ぐらいになれば良い給料をもらっているということになります。

ところが、新しい能力主義、成果主義の賃金制度はそうはいきません。

ベテランの社員であっても、能力向上がなかったり、成果をあげられなければ、給料は上がりません。

反対に、能力が高かったり、成果をあげられれば、若い人でも給料が上がります。

すると、自分が得しそうな社員は、高い評価になるよう努力します。経営者が意図したとおり、成果をあげられるように一生懸命働くようになります。

一方、これまでの制度の方がよかったと思う社員は、反抗的になります。あるいは、モチベーションが下がり、仕事への取り組みがいい加減になるかもしれません。評価されるように努力すればいいのですが、どうせダメだと開き直って、足を引っ張る存在になってしまう恐れもあります。

またある社員は、高い評価が得られるように見せかけようとするかもしれません。極端な場合は、不正をして高い評価を得ようとする社員も現れます。

最悪なのは、今も将来にも期待している優秀な社員が退職してしまうことです。

人事制度の変更や早期退職勧奨、リストラなどの会社の動きを見て、将来に不安を感じて、今のうちに転職してしまおうと考えるというわけです。

このように、同じメッセージを受け取っても、人によって受け止め方は様々なのです。

今のをタイトルの作用、反作用に当てはめるとこんな感じになります。

作用:素直にうけとって、がんばる
反作用:既得権益があるので、反抗する
副作用:評価をよくするために、不正を働く
過剰反応:この会社にいて良いのかと不安になって、優秀な社員が退職する

要は、同じメッセージであっても、人によって受け止め方が全然違うということです。

メッセージを発信するときには、あらかじめこのことを想定しておく必要があります。

誤解されそうなこと、勘違いされそうなことについては、詳細に説明したり、意図をより丁寧に説明したり、制度をつくった背景を詳しく説明したり、できるだけ、こちらの思いが正確に伝わるよう努力するべきです。

うまく伝わっていないと感じたら、補足の説明をする必要もあります。

何度も何度も同じことを話しなければならず、面倒だと感じるかもしれませんが、それをやらないと誤解されたままになってしまうので、がんばってやっていくしかありません。

そのような地道な積み重ねによって、組織は一つにまとまっていくのです。

メッセージを伝えるときには、細心の注意を払い、かつ、きちんと伝わるまで、何度でも伝える努力をしていくことが重要なのです。