ドラマに学ぶ!企業変革「病院の治しかた~ドクター有原の挑戦」最終回「最大の危機!有原病院は存続できるのか!?」

有原総合病院は存続できるのか?最大の危機が訪れます。
その危機を救ったのは、仲間たちでした。
最初は反対していたメンバーも、有原院長の思いを理解し、共感し、最後は同志となって危機を救ったのです。

 

これまでバックアップしてくれていた米田副頭取が突然亡くなってしまいました。
そのことにより、追加融資は打ち切られることになり、有原総合病院は存続の危機を迎えてしまいます。

新たに副頭取になったのは、有原への融資に反対していた桐山常務。

未だ救命救急センターの開設ができていないのは契約違反だとして、融資を前倒しで返済してもらうことになると迫ります。

「もしそれができないのなら、残された策は、隆泉会グループによるM&Aしかない」

M&Aの話を裏で進めてきていた桐山は、M&Aを強引に押し進めようとします。

しかし、M&Aはまったく考えられないとキッパリと断る有原院長。

ところが、周りから攻められて、徐々に追い込まれていきます。

地元の新聞に、「無謀な経営拡大で病院消滅の危機」という記事が掲載されます。メインバンクから融資を打ち切られ、支払いに行き詰まっているという内容。

それを見た取引先が不安になり、支払いは大丈夫かという問い合わせが入るようになってしまいます。

また、大学病院にも手が回ります。

派遣している医師を全員引き上げるというのです。もしそうなると、医師の大部分がいなくなってしまい、病院が成り立たなくなってしまいます。

そんなとき、隆泉会の田所理事長と会い、

「理事長は外れるが、院長として腕を振るってください」
「グループの一員になってくれれば、我々のグループが有原病院を守ります」

といわれ、心が動く有原院長。

「病院をなくすことはできない」

そう考えた院長は、病院を継続するために、隆泉会への譲渡を検討し始めます。

それを聞いた倉嶋事務長。

譲渡に大反対します。

倉嶋事務長、熱く語ります!
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病院が残る?そんなうまい話はありませんよ。
経営権を失うということは、病院が理念を失うということです。
今後は隆泉会グループの経営理念に従うように作りかえられていく。
外側だけは同じでも、中身はまったく別物に変わってしまうんですよ。

屈するんですか?脅しに。

残るのは、名前と建物だけです。その代償に、これまで掲げ続けてきた病院の理念を失う…
そんなものは有原病院の抜け殻です。
私は院長の掲げた理念を実現するために働いてきました。
その理念を捨てるのなら、もう事務長を続けていく意味はありません!
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そういって部屋を出て行ってしまいます。

院長も、事務長の気持ちを理解できないわけではないでしょう。
それでも院長は、M&Aしか存続の道はないと、条件を検討しようとします。

そんなある日、院長は、自宅での奥さんとの会話で、大事なことを思い出すのです。

奥「こんがらがっているのね」
院「理事会が近いのに覚悟が決まらくなくてね」
奥「いつも通りでいいんじゃないの?」
院「いつもって?」
奥「ずっと言っているじゃない。目の前に病気や怪我で困っている人がいたら、何があっても全力で助けるのが病院の仕事だって。それさえぶれてなかったら、どんな判断も間違いじゃないと思うよ」

そう、大事なこととは、有原総合病院の理念です。

奥さんとの会話で、それを思い出します。

そんなところへ、事務長からの吉報が。

長野第五銀行から融資が受けられるとのこと。
ただし、救命救急センターの開設が条件となります。
救命救急センターの件が進まない現状では、融資を受けられません。

結局、理事会で最終決定をすることになります。

事務長から、M&Aの件、長野第五銀行から融資が受けられそうな件を説明があり、理事が議論しますが結論は出ません。

議論しても結論が出ないので、決をとることにしたそのとき、救世主が現れます。

元院長のおじさんです。
「田所の提案にのってはいけません。有原総合病院は金儲けの道具に使われ、いずれバラバラに解体されてしまいます!」

そして、甥っ子の院長に対して「大丈夫だ。まだ打つ手はある」と告げます。

その策とは、おじさんの持つ土地の活用。

病院や父親の家は、すでに担保になっていましたが、おじさんの所有する病院に隣接する土地は、抵当に入っていませんでした。結局、その土地を担保にして、融資を受けられることになったのです。

資金に目処がついた有原総合病院は、M&Aの話を正式に断ります。

そんなある日、院長室の前に外科部長、内科部長が待ち構えていました。

内科部長が言います。

「院長にお話しがあります」

また、何かクレームか?と思ったら、全然違いました。

「大学病院にかけあってきたぞ。医者を引き上げる話はつぶしてきたからな」

と外科部長。

ついに、先生たちも、院長の味方になりました。

最後は、田端先生。

地域医療ネットワークの医院から、寄付を集めようというのです。どうやら音頭を取ってくれたようです。
これで資金面の問題は解消しそうです。

なぜ、こんなにもみんなが協力してくれるようになったのか。

それは、やはり理念の力でしょう。

奥さんが、改めて気付かせてくれた、院長の理念。先代の院長から引き続いている、有原総合病院の理念です。

「目の前に病気や怪我で困っている人がいたら、何があっても全力で助けるのが病院の仕事」

地域の住民のための病院をつくることです。

この理念に共感し、その理念を実現しようと突っ走る院長を応援しようと、仲間が増えてきたのです。

そして、その先頭に立って仲間を増やしてきたのが倉嶋事務長。

院長から、院長の父が大切にしていた言葉の話を伝えられます。

一燈を提げて暗夜を行く
暗夜を憂うることなかれ
ただ一燈を頼め

「この言葉を聴いて、暗闇を照らす灯りは、米田さんの支援のことだと思いました」
「米田さんが亡くなって、光を失ったような気がして、道に迷いかけました」
「でも、ようやく分かりました」
「暗闇を照らす灯りとは、ここで一緒に戦っている仲間たちのことだったんです」
「その灯りに火をつけてくれたのは倉嶋さん、あなたですよ」

倉嶋事務長のうれしそうな顔!

でも、確かに今回のMVPは倉嶋部長です。

院長にM&Aはダメだと食ってかかり、隣の県の金融機関から融資を受けられるように走り回っていたのですから。

結局、院長の理念が軸になり、それに共感した仲間たちの協力によって、倒産の危機、買収の危機を乗り越えました。

このドラマは、全体を通して、院長の理念が柱になってきました。

院長が、理想論ともいえるビジョンを掲げ、理念の実現に向けて邁進(暴走)する。

最初は、仕方なくついてきていた周囲のメンバーも、徐々に自分のこととして関わるようになってきます。

この最終回では、院長が指示をしたわけでもないのに、外科部長たちは大学病院に行きましたし、元院長も勝手にやってきました。田端先生も頼まれもしないのに寄付の話を進めています。

これは、これまでに院長が信念を貫き、理念の実現に邁進してきた成果です。

改革を推進するリーダーは、かくあるべきという姿だったと思います。
少しきれいに描かれすぎているように思いますが、それでも見習うべき点は多々あります。

現実は厳しくとも、掲げた理念を貫き通す有原院長。

見習いたいですね。