リーダーは自分で考えて行動する
リーダーとは、一般的に組織のトップの人を指します。
でも、リーダーシップは、トップの人に限らず、誰もが発揮できるものです。
若いときから、リーダーシップを育んでおけば、将来の有望な幹部候補になるでしょう。
リーダーとは何か。
辞書で調べてみました。
日本国語大辞典によれば、
先頭に立ってみんなを引っ張っていく人
先導者、指導者、統率者新明解国語辞典によれば、
組織の指導者
ということです。
いずれも想像していた通りですが、この中で私が大切にしたいのは、「先頭に立ってみんなを引っ張っていく人」というものです。
指導者、統率者となると、組織のリーダー、役に就いている人間じゃないと該当しないように思います。
でも、「先頭に立ってみんなを引っ張っていく人」なら、組織の役とは関係なく、誰でもリーダーになれます。私は、それが大事だと思っているのです。
リーダーなどというと、大変な役、重責を担う人のように思えますが、何もそういうものばかりではありません。
遊びに誘うとか、飲みに誘うとか、何かをやろうと声をかければ、それもリーダーシップです。遊びに誘う人をリーダーとはいわないと思いますが、役割としては「先頭に立ってみんなを引っ張っていく人」であり、立派なリーダーです。
リーダーは役職に就いている人だけではなく、どんな立場の人でもなれるものです。その人が、リーダーらしく考え、行動すれば、リーダーなのです。
どうしてこんなことを書いているのかといえば、役職などに就かない若いときから、リーダーシップを発揮しておくことが大切だと思うからです。
将来の幹部候補ならもちろんのこと、幹部になるわけではないとしても、自分が先頭に立って何かをする経験というのはとても重要だと思うのです。
自分が先頭に立って何かをするためには、自分で考えて、自分の意思で行動していく必要があります。
このことが人を成長させます。
ところが、若いときは、上司や先輩の指示で動くということが多いのです。もちろん、知らないこと、未経験のことも多いので先輩や上司に指導してもらいながら仕事をしていくのはやむを得ないことです。ただ、本人も上司、先輩も、どちらも意識しておくべきなのは、自分で考えて、行動していくことの重要性です。
上司の中には、「俺のいってるとおりやればいいんだ」という、半ばパワハラになりそうなことをいう人もいます。
ある仕事を上手にこなすという意味では、そのやり方も正しいとは思います。上司が経験に基づいて見つけたうまくやれる方法を、部下が真似していくというのは間違いではありません。
ただ、すべてがそのような形になってしまうと、部下は何も考えない、誰かに言われないと動けない人間になってしまいます。
そうならないためには、何かを教える、指示すること以外に、自分で考えて、自分なりにやってみるという訓練をさせることが必要なのです。
人を育てるという観点からいえば、これはとても重要なポイントです。
ところが、業務を正しく、効率よく行うという観点からいうと、おろそかにされがちなポイントでもあるのです。
将来の幹部候補、リーダーを育てる立場なら、常に、自分で考えて行動させることを意識しておく必要があります。
また、自分自身が成長していくためにも、誰かの指示で動くだけではなく、自分なりに考え、自ら率先して行動することを心がけていきたいものです。
繰り返しになりますが、若い時から、自分で考えて行動するという習慣がついていれば、リーダーとしての基本ができていることにもなり、組織の力を強くするためにとても役に立ちます。
自分で考えて行動する社員を育てていきましょう。