マネジメントより、リーダーシップを磨け!

マネジメントとリーダーシップ。
どちらも大切ですが、圧倒的に不足しているのがリーダーシップ。
人の上に立つ人は、もっともっともっともっとリーダーシップを磨くべきです!

 

マネジメントとリーダーシップの違いとは

さて、マネジメントとリーダーシップなのですが、その違いは何でしょうか。

分かるような分からないような、あまりはっきりしないですよね。

いろいろな意見がありますが、ここでは、リーダーシップについての研究で有名なウォレン・ベニスの『本物のリーダーとは何か』から引用したいと思います。

マネジメントとリーダーシップの違いを一文で表したものがこれです。

マネジャーはものごとを正しく行い、リーダーは正しいことをする。

また、リーダーもマネジャーも「人を動かす」役割ですが、何で動かすかによって違うともいいます。

マネジャーは、権限、規則によって人を動かす
リーダーは、人間性、人格によって人を動かす

それぞれの役割については、このように説明しています。

マネージする
何かを引き起こし、成し遂げ、義務や責任を引き受け、実行すること

リードする
人を感化し、方向や進路、行動、意見などを導くこと

私が大きなポイントだと思うのは、

リーダーは、人間性、人格によって人を動かす

というものです。

権限だけで部下を動かしてはいけない

現実的には、リーダーとマネジャーが別々の人間というわけではなく、1人の人間が2つの役割をこなすことになります。

ですから、たとえば課長が人を動かすとすれば、権限や規則で動かす場合もあるし、人間性や人格で動かすこともあるのです。

ただ、その課長がどんな課長なのかによって、人間性や人格で人が動くかどうかが決まります。課長であれば、一定の権限があるので、それで人は動きます。たとえ、人間性に問題があり、尊敬されていないとしても、権限があるので部下は動きます。

でも、その状態では、組織の力は強くなりません。

上司に権限があるからという理由だけで動いている場合は、「やらされ感」があったり、「イヤイヤ」やっていたり、「とりあえず形だけやっておこう」としたり、いずれにしてもいい仕事にはならないからです。

部下を自分の人間性で動かせるようになる

ですから、人の上に立つ人は、権限で部下を動かすのではなく、自分の人間性、人格で部下が動いてくれるように自分を磨いていく必要があります。

ただ、人の上に立つ立場になってしまうと、同時に権限がついてしまうので、そのような努力をしなくても部下は動きます。そうなってしまうと、特に努力をする必要もないので、わざわざ人間性を高める努力をしないのです。

でも、それでは部下から尊敬されるいい上司にはなれません。部下の持っている力を引き出し、本当にいい組織にしようと思うのなら、部下の見本になるよう、部下から尊敬されるよう自分の人間性を常に高める努力をする必要があります。

そのような努力をしている上司は、その姿を部下が見ているので、部下も上司を見習って努力するようになるでしょう。

自分のレベルアップが、部下のレベルアップにもつながるわけで、組織としてはとても素晴らしいことです。

人の上に立つ立場なら、あるいは、そういう立場を目指すなら、常に人間性を高めるよう、自己研鑽していくべきです。

さて、ここでマネジャーとリーダーについて、その違いが表現されたメッセージがあるのでご紹介します。

ユナイテッドテクノロジーズがウォールストリート・ジャーナル紙に載せたメッセージです。

『管理はやめよう』

管理されたい人などいない。
人は、率いてほしいのだ。
世界的マネジャーなど、
聞いたことがない。
世界的リーダー、
ならある。
教育のリーダー。
政治のリーダー。
宗教のリーダー。
ボーイスカウトのリーダー。
地域社会のリーダー。
労働者のリーダー。
企業のリーダー。
彼らは、率いる。
管理するのではない。
勝つのはムチではなく、
常にニンジンだ。
馬に聞いてみるといい。
馬を連れて
水辺まで行くことはできるが、
馬にむりやり水を飲ませることはできない。
誰かを管理したいなら、
自分を管理することだ。
それがうまくできたら、
もう人を管理したいなどと
思うことはないだろう。
そして、
率いることを始めるだろう。

『本物のリーダーとは何か』ウォレン・ベニス
ユナイテッドテクノロジーズがウォールストリート・ジャーナル紙に載せたメッセージ

リーダーは「率いる」
マネジャーは「管理する」

その違いを説明することは難しいですが、全体を読むとその違いが感覚的に分かるのではないでしょうか。

ポイントとして分かりやすいのは、馬に関する記述の部分でしょう。

「馬を連れて水辺まで行くことはできるが、馬にむりやり水を飲ませることはできない」

むりやり水を飲ませようとするのは、マネジメント。
馬が自然に水を飲むようにするのが、リーダーシップ。

実際、どうやったらそうなるのかは難しいですが、それができるようになればすてきなリーダーになれるでしょう。

部下が気持ちよく、のびのびと働き、自分の力を発揮する。
特にむりやり何かをさせようとしなくても、自分から積極的に行動する。
その結果として、良い成果があがる。

上司としては、部下をどうやって動かすかで悩む必要はないのです。

もっとも、現実的には、人の問題で常に悩まされるものですけどね。