本気かどうかが相手に伝わる
昨今の経済状況からだと思いますが、もっと危機感を持つようにして欲しいということを、よく経営者の方からいわれます。
で、行ってみて、皆さんから話を聞いてみると、とりあえず、今が大変な状況だということは分かっているようです。現状認識は、一応はできているのです。自分たちが、もっとがんばらなければいけない、ということも分かっているようです。
ただ、どうも言葉が軽いのです。いい方は悪いですが、とりあえずいっているだけじゃないか。そう思うこともあります。
いろいろな会社に共通するのですが、確かに経営者と同じような危機感は、共有できていません。
でも、ある会社だけはちょっと違いました。
全体的にぴーん張りつめた空気があって、どの社員も真剣です。完璧ではないかもしれませんが、これだけ浸透していれば十分だろうという印象です。
何が違うのか。。。
たぶん、経営者に続く幹部の意識の違いです。
どこの会社も、まず経営者の危機感は切実です。売上のこともあるでしょうし、借金や資金繰りのこともあるでしょう。どうしたって切実になります。
ですから、ここまではほぼ同じなんです。
もちろん、それをどうやって伝えているかは違うでしょうが、思いは共通です。
ところが、幹部の意識は、各社それぞれ違います。先ほどのちょっと違う会社だけは、経営者と同じ危機感をその幹部が持っていました。それ以外の会社は、言葉では危機感を表現していますが、どうもそのニュアンスというか、切実感が違うのです。切迫感がないんです。
だから、部下にも危機感が伝わらないのです。
口では言ってるんです。
「このままじゃダメだ」
「もっと、危機感を持ってやっていこう」
「まだまだ甘い」
でも、そこに魂がこもっていないんです。軽いんです。
結局、本当の意味では、危機感を共有できていないからでしょう。
幹部が本気じゃないから、部下にも伝わらないのです。
ここで大きな問題になるのは、幹部自身は、「危機感を持っていて本気だ」と思いこんでいることです。
自分が今のままではダメだという自己認識がないので、改善しようがないんです。
これをどうするか。。。
多くの経営者の課題かもしれませんが、私の課題でもあります。
危機感だけをあおりすぎてもよくありませんが、危機感がなさ過ぎるのも問題です。
要はやることを、しっかりとやりきればいいんですけどね。
今のところ、これという特効薬はありません。
各社各様。
地道に、真剣に、本気でやり続けるしかありません。
がんばります!
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