仲のよい先輩の出世

かつて、私がある会社に勤めていた頃のことです。同じ部署で仲良くおつきあいさせていただいた先輩が、違う部署の課長になりました。

先輩、おめでとうございます!

そうやって、お祝いしたことを覚えています。といいながら、その日は、結局ご馳走になったんですけど。。。

その先輩は、とても面倒見の良い先輩でした。5歳か6歳年上でしたが、私の悩みもよく聞いてくれました。いろいろと私の愚痴っぽい話を聞いてくれた上で、今思えば適切なアドバイスをしてくれていたのだと思います。

今思えば適切、、、というのは、正直言うと、そのときはそれがいいアドバイスだとは分からなかったのです。自分にとっては、厳しいアドバイスでしたから、アドバイスされた瞬間は、この先輩は、自分のことを本当に分かってくれているのかなと、少しだけ疑問に思ったりもしました。でも、今思えば、自分を成長させてくれる、とても素晴らしいアドバイスだったのだと思います。

それだけ素晴らしい先輩だったのですが、課長になった途端、何だか近寄りがたくなりました。

それまでは、いいことも悪いことも何でも話せる、いい意味で遠慮のいらない先輩でした。礼儀はわきまえているつもりですが、その上で、なんでも、率直に話せる先輩でした。

でも、先輩が課長になってから、少し変わってきたのです。

何か、カッコつけたような、きれい事をいうようになったなと思ったのです。

本音で話ができなくなったなと思ったのです。

何だか、先輩との距離ができてしまったようで、とても寂しい思いをしました。

今思えば、先輩は、課長という役割を果たすために、いろいろ努力していたのだと思います。上司になれば、個人的な感情だけではなく、上司としての立場もあります。だから、個人的な感情ではなく、上司の立場として、客観的に話をしていたのだと思います。

でも、私にはそんなことは分かりません。

ただ単に、先輩は違う人になってしまったような気がしました。

偉くなると、こうなるのかなと思いました。

人間は、理屈で動くわけではなく、感情で動きます。

先輩の立場を理解しようと思っても、感情的には理解できない部分もあります。ましてや、その当時は、先輩の立場がどんなものかも分かりませんから、ただ単に遠い人になったなと思ったものです。

良い先輩だったのに、変わっちゃったな。。。

そう思いました。

そして、その後、その先輩とは少しずつ疎遠になっていきました。

これも、今思えば、コミュニケーションが不足していたのだと思います。私は、先輩の変化に気づき、寂しさを感じながら、それでも何もいいませんでした。

先輩も、自分の立場が変わったからとか、課長としてこうあるべきだと考えているからとか、私から見て変化した理由を話してはくれませんでした。

自分の心の中の変化は、人には分かりません。

説明しても、きちんと伝えることは困難です。ですから、説明しなければ、本当に何も伝わらないのです。溝ができるだけなのです。

そんなことは、分かるはずだ。

これは、絶対に禁物です。コミュニケーションは、しつこいぐらいでちょうどいいのかもしれません。

「もう分かったよ」

「うざいよ」

そういわれるぐらいでちょうどいいのかもしれません。

そう考えると、自分もいうべきことをいっていなかったりします。面倒くさくなったり、関係を壊してしまわないかと怖くなったり。

でも、本当に相手のことを思って言うことなら、関係は壊れないのかなと思います。そうであって欲しいと思います。

もし、関係が壊れてしまうとすれば、それは、それだけの関係だったということ。

そんな程度のものだったのだと思うしかありません。

きちんと自分の思いを伝えずに心が離れていくのなら、思い切って伝えた方がいい。

そんなことを考える今日この頃です。

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