ONの時代~プロフェッショナルとは
先日、NHK特集、「ONの時代」を見ました。
あれだけの方々の特集だと、感じることも多々あって、すべては書けません。
その中で一番印象深かったのは、二人とも選手としてはいうまでもなく大成功したのですが、監督としては一度挫折しているということです。
長嶋さんも一度、巨人の監督を辞めてから、しばらくの間は、野球界だけではなく、幅広い分野で活躍されていました。そういえば、いつかのオリンピックで、カール・ルイスに「カール、カール」と話しかけたことをよく覚えています。
その後巨人軍の監督に復帰し、9年間務められました。最後は、背番号“3”のユニフォームに身を包み、かつてのファンをも魅了しました。そういえば、いつウインドブレーカーを脱いで、その背番号“3”のユニフォームを見せるのか、話題になっていたような気がします。
いつもファンを楽しませ、魅せることを意識しているプロでした。
一方の王さんも、巨人の監督を辞めて、その後ソフトバンク(当時はダイエー)の監督になりますが、最初は勝てず、バスにタマゴをぶつけられたり、ファンから辞めろといわれたり、さんざんな目に合いました。
そんな王さんは、昨年ソフトバンクの監督を辞めましたが、辞めるときには、「ありがとう」という声でいっぱいでした。選手たちも、「王さんをもう1回胴上げしよう」と一致団結していたようです。最後は、残念な結果だと思いますが、福岡でも一時代を築き、監督としても素晴らしい結果を残されたと思います。
お二人とも紆余曲折あった後に成功しているところは共通しています。ただ、少し違うのは、長嶋さんは常に不変であったのに対し、王さんは変化してきたように思うことです。
長嶋さんは、いつも“長島茂雄”でした。ファンを魅了するプレー。コーチボックスでのしぐさ、ノック。すべて、ファンを魅了するプロフェッショナルという意味で、常に“長嶋茂雄”だったと思うのです。
一方、王さんは、“世界の王”、“巨人軍の王”から変わりました。雲の上の人から、普通の人になったとでもいうのでしょうか。もちろん、今だって偉大なスーパースターですが、少なくとも雲の上ではなく、地球上の人になったような気がします。
どちらも、それはそれですごいこと。プロです。
ただ、今の私の仕事に関連づけていうと、王さんの変化というのが、とても参考になります。
王さんがソフトバンク(ダイエー)に来た時は、負けても平気な選手たちばかりだったそうです。
「どうしてできないのか」「どうして勝とうと思わないのか」
コーチや選手との距離に悩んだそうです。
でも、途中から変わりました。積極的に食事などをして距離を縮め、できていることを褒めるようになったそうです。
そうするうちに距離も縮まり、選手たちも自信を持つようになり、いつの日か常勝軍団ができあがっていたのです。
そこまでの道のりは長かったと思います。
それをどうやって作ったかというと、まず自分が選手たちのところに降りていったのです。選手たちに上がってこさせるのではなく、まずは、自分が降りていって、信頼関係を作り、強いチームを作り上げたのです。
これは、世の中の社長さんたちも、参考にすべき点だと思います。
2回シリーズの番組でしたが、10/12(月)15:30から総合テレビで、連続で再放送するようなので、是非、ご覧になってみて下さい。
※ 私はNHKの回し者ではありません。
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