何も知らないリーダー

入社3年目の終わりのこと。

突然、異動になったんです。それまでとは、まったく関係のない部署で、どんなことをするのか想像もできませんでした。

私の前任者は、私よりもかなり先輩で、グループリーダーの役割を担っていました。それを引き継ぐ私は、社歴は全然違うのですが、そのままリーダーになりました。

まったく仕事も知らないのに。。。

さらに嫌なことに、そこのメンバーは全員女性で(女性が嫌だということではありません)、私と同期、あるいは後輩もいるものの、半分以上は先輩でした。

仕事が分からない上に、メンバーの多くは先輩たち。それにも関わらず、私がリーダーなのです。

どうしてそうなるのかといえば、当時は、男女雇用機会均等法はあったものの、男性は総合職、女性は一般職という区分けが明確に存在していたからです。私は社歴が浅くても総合職、女性の先輩たちは、社歴が長くても一般職。で、私がリーダーになってしまったというわけです。

さあ、困りました。

指示を出そうにも、仕事が分からないので、出しようがありません。もっとも、皆さん自分の仕事は分かっているので、私が指示するまでもないのですが。それでも、初めてリーダーという役割になりましたし、一体どうしたものか、緊張の毎日でした。

幸いなことにみんなとてもいい人で、何も分からない年下の私をリーダーとして立ててくれました。私が分からないことを質問すれば、親切に教えてくれもしました。そんなこんなで、徐々に何となくリーダーらしく仕事ができるようになったのです。

そのときは本当に無我夢中で、何とか役割を果たそう、うまくやっていこうと必死でした。ですから、何がリーダーの役割で、どうするべきだったかなんて考えもしません。ただ、必死にやっていただけです。

でも、今になって振り返ってみると、とてもいい勉強をさせてもらいました。

何がよかったのかというと、年上、先輩のメンバーがたくさんいて、自分自身は仕事が分からない立場でリーダーになったということです。

普通、リーダーとか長になるのは、メンバーの中でも仕事ができて、どちらかといえば年長者です。でも、それがまったく違いました。

もし、私が仕事が一番できて、年長者という状態でリーダーになったとしたら。

たぶん、自分は偉いんだとか、すごいんだと勝手に勘違いして、表面的にはうまくいくかもしれませんが、リーダーとしては傲慢になっていたのではないかと思うのです。

よく上司と部下は、役割が違うだけだといわれます。

でも、そういうことをいいつつも、どうしても上下関係ができて、それが一線を越えるというか、いきすぎることもあるように思います。

それは、上に立つ人間が、何か勘違いするからだと思うのですが、勘違いする原因は年齢だったり、仕事の経験だったり、自分の方が上と思わせるものです。実務面で自分ができるので、役職上の違い、役割の違いが、単なる上下関係になっていくということです。

もちろん、それがすべて悪いとは思いません。ただ、リーダーシップとかマネジメントというのは、究極はそういう実務面とは関係なく、たとえ実務ができなくてもチームをまとめて、引っ張っていける力だと思うのです。

そういう意味では、あのときの経験はすごくよかったなと思います。

もっとも、周りには迷惑をかけていたと思いますが。。。

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