部下を思わず怒鳴りつけそうになりました。
つい先週も同じことを言ったばかりなのに、どうしてまた同じことをやらかすのか・・・
それほど難しいことをやらせているわけではないのに、どうして、何度も何度も同じ間違いを犯すのか・・・
どうして、この程度のことがすんなりとできないのか・・・
頭を悩ませることは、他にもたくさんあるんだから、この程度のことはやってくれよ・・・
そう思っても、部下は思うように動いてくれません。
まったく、困ったものです。
仕方がないので、問題のある部下に対して、一人ひとり厳しく指導することにしました。
いちいちあれこれいうのは面倒だし、嫌われてしまいそうなのがイヤでしたが、何とかしなければいけないと思ったので、仕方がなく厳しく指導することにしたのです。
「○○さん、ちょっといいですか」
そのときの私の口癖です。
誰でもいうことでしょうが、そうやって部下を呼び出し、細かく注意、指導したのです。
ところが、状況はあまり変わりません。指導した直後は少し改善するのですが、しばらくすると元に戻っています。
そこでもう一度話をしようとすると、「ハイハイ分かってます」という態度で避けられてしまうのです。
結局、部下との関係が悪化しただけで、あまり効果はありませんでした。
どうしていいか悩んだ私は、本屋に行って、管理職の心得が書かれている本を買ってきました。もうタイトルは忘れてしまいましたが、一番シンプルで分かりやすそうな本を選んで買ってみたのです。
読んでみると、なるほどなぁと思うことがたくさん書いてありました。
その中の一つが、「思い切って部下に任せることが大事です」ということでした。
「なるほど、確かに、自分も上司から任されるとやる気になるし、それは部下だって同じことだな」
「逆に、上司からあれこれ細かく注意されるのは気分悪いけど、それは部下だって同じことだな」
「じゃあ、これまでのように細かく指導するのではなく、思い切って任せてみよう」
そう思ったのです。
すると、部下との関係は以前よりよくなったように思いました。
ああ、これでうまくいくかな・・・
そう思ったのですが、よくよく見てみると、問題はまだ解決していません。
私が注意しなくなったのをいいことに、ノビノビと、のんびりと、少々たるんでいるような感じになってしまいました。
さて、どうしたらいいんだろう?
私の悩みはいっこうに解消されません。
そんなとき、年上の部下と面談する機会がありました。黙々と作業をするのが好きなタイプで、管理職にはなりたくないし、得意じゃないというタイプだったので、私の方が上司になり、役職上の立場が逆転していたのです。
ですから、少々気を遣う部下でもありました。元々先輩ですから。でも、信頼できる頼れる存在でもありました。
そんなこともあってか、面談の途中で、思わず愚痴をこぼしてしまったのです。
「なんか、うまくいかないんですよねぇ。厳しく指導してもうまくいかないし、かといって任せてみてもダメだし・・・やっぱり、俺がリーダーとかじゃ、ダメなんですかねぇ」
すると、少し間を置いて、その先輩(部下)がいいました。
「小野瀬くんは、人の話を聞かなくなったよね。前は、仲間としていろいろ話をしてたのに、リーダーになってからは上からものをいうばかりで、みんなの話を聞いてないだろ。だから、みんなもついて来ないんだよ」
あっ!
言われてみれば、私の方から話をするばかりで、部下の話を聞くことが少なくなっていたように思います。
初めてリーダーになって、何とかがんばろうと思っていたので、肩に力が入っていたのかもしれません。
先輩は続けていいました。
「みんな仲間なんだからさぁ、もう少し奴らの話も聞いて、会話したら?そうすれば、いい感じになるんじゃないの?」
いわれてみて、ハッとしました。
そういえば、あの本にも書いてあったな・・・
「部下の話を聞きなさい」って・・・
そこで、できるだけ部下の話を聞くように努力したのです。
最初は、遠慮がちで、ぎこちない感じでしたが、少しずつスムーズに、本音で話をしてくれるようになりました。
何より変わったのは、仕事に対する姿勢です。
それまではいわれたことを渋々やっている印象がありましたが、いつの間にか、自分から進んで、積極的に仕事をするようになっていました。
ちょっとした問題は自分で解決策を考えて提案してくれるようになりました。
どうして、こんなに変わったんだろう?
当時はよく分かりませんでしたが、今なら分かります。
部下の話をきちんと聞いたことで、部下から信頼されるようになり、部下が心を開いてくれたのです。
心を開いてくれたので、あれこれ提案してくれるようにもなったし、積極的に仕事をするようにもなったのです。
コンサルタントとして仕事をするようになってから、多くの人の問題に関わってきました。かつての私と同じように、部下の問題で悩む上司がたくさんいました。
面白いことに、人の問題は業種が違っても、会社の規模が違っても、どこか似たようなところがあります。細かく見れば違うのですが、根っこにあるのは同じなんです。
結局、本音で話ができず信頼関係ができていないと、問題が起こるのです。また、問題が起こったあとに、それを解決するのもスムーズにはいきません。
逆に、本音で話し合うことができていて、信頼関係ができている場合は、あまり問題も起こりません。もちろん、何も問題がないことはありませんが、起こったとしても、割とスムーズに解決します。
人と人の信頼関係は、とても大切なんですよね。
そして、信頼関係をつくるためには、お互いに本音で話をできる関係になることが必要なのです。
でも、なかなか部下は本音で話をしてはくれません。どうやったら、部下が本音で話してくれるのでしょうか?
実は、本音を引き出すのには、ちょっとしたコツがあります。結構難しいかもしれません。
でも、社員のやる気など、人の問題を解決するためには、社員の本音を探らないとどうしようもないのです。
少々手間がかかりますが、ここを避けてしまうと、根本的な解決ができません。結局、いつまでも、何も変わらないままになってしまいます。
社員の本音を引き出すということは、とても難しいことではありますが、だからこそ、とても重要なことでもあるのです。
そこで、どうやって社員の本音を引き出せば良いか、無料のレポートにまとめました。
簡単なレポートではありますが、大切なポイントは押さえてありますので、きっとお役に立てると思います。
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