衆院選の結果から学ぶリーダーシップのあり方(2)

10/31の衆院選の結果を受けて、
強引にリーダーシップと関連づけて、
話をしようという第2回目です。

第1回は、どういう結果だったのかをまとめてみました。

ご覧になっていない方は、こちらからご覧ください

で、今日は、自民、立民、維新の、
それぞれのリーダーシップについて。

自民がダメだったのは、
リーダーの伝える力と伝えようとする意志
圧倒的に不足していたことです。

具体的な対策にも、
いろいろと問題はあったと思います。

でも、多くの国民は、
コロナの問題に完璧に対応できるとは、
思っていないでしょう。

相手は、自然界の、新種のウイルスですから、
手探り状態になって、
多少失敗したりすることも、
受け入れざるを得ないと分かっています。

ですから、多少のことは、
大目に見ようという気持ちがあるはずです。

でも、我慢できなくなってしまうのは、
リーダーの説明不足

誠実に、

「何を、どう考えて、どうしようと思うから、
こういうことをする。
だから、少し我慢して下さい」

そんなメッセージを、
きちんと発信していれば、
あそこまで、支持率が下がることもなく、
バッシングを受けることもなかったでしょう。

もちろん、やることやらなきゃダメですけどね。

ただ、伝える力といっても、
別に、スピーチが、上手じゃなくてもいいのです。

下手なら下手でも、
きちんと言うべきことを言えば、それでいい
のです。

でも、残念ながら、
そうしようという意志も、
あまりなかったように思います。

以前からのスタイルで、
「やることをやれば、認めてもらえる」
そんな認識があったのではないでしょうか。

でも、トップリーダーとなり、
しかも、パンデミックの危機ともなれば、
メッセージをしっかりと伝えることが、絶対に必要だったのです。

でも、そこが不十分だったので、
せっかくやったことさえ、
認めてもらえず、
バッシングの嵐になってしまったのです。

でも実は、そのことは、選挙には、
それほど影響は出ていません。

なぜなら、議席を奪うはずの、
最大のライバル(?)立民が、
違った形で失敗してくれていたからです。

結局、立民のリーダーたちは、
自民の至らない点を突くことばかりに、
集中していたように思います。

「あれがダメ、これがダメ」

でも、国民もバカじゃありません。

「じゃあ、あなたたちならどうするの?」
「批判ばかりしてるけど、自分たちの考えは?」

そんな声が聞こえていました。

でも、それに対しては、あまり答えてこなかったように思います。

また、政権交代を目指すということで、共産党と選挙協力をしていましたが、これも、結局何がしたいのか、もし、党政権交代したらどうなるのかが分かりにくくなりました。

要するに、リーダーが示すべき、ビジョンがはっきりしていなかった

それと自分たちが大切にする価値観とは何かも曖昧になってしまった。

で、人の悪口ばかり言っているような印象を持つ人も少なくない状態になってしまった。

だから、自民もダメだけど、立民もダメということになってしまうわけです。

一方、維新はというと、
大阪限定の感がありますが、
しっかりやることをやっているという、
イメージがあったのではないでしょうか。

コロナ禍での対応も、
いろいろ問題はあったように思いますが、
それでも、吉村府知事は、
しっかりやっていると評価されていました。

それと、以前からの大阪都構想を実現するという、
改革を推進していくという姿勢。

大阪以外の人には分かりにくい話ですが、
ここでも、口先ばかりではなく、
やることをやっているという
イメージができているのではないでしょうか。

だから、大阪の小選挙区、19議席のうち、
維新が15議席を占めるという
結果になったのです。

リーダーは、メッセージを伝えることも大切ですが、
ビジョンを示して、そこに向けて、率先して実行するという、
率先垂範の姿勢も大切です。

大阪都構想が素晴らしいかどうかは、
私には分かりませんが、
改革を推進していこうという姿勢、
コロナ対策をしっかりしていこうという姿勢、
それが大阪府民の目に止まり、
印象づけられたのではないでしょうか。

まとめると、

自民については、

  • 伝える力が弱く、コロナ対策も納得できないところが多く、不満があった
  • といっても、コロナの問題は、誰がやっても完璧にはならないということも分かっていた
  • 実務的な面では、比較的安心できるのは自民党というイメージもある
  • だから、不満がありつつも、それほど票が他には流れなかった

立民については、

  • 批判ばかりしていて、自分たちが何をしたいのかがよく分からないこと、
  • 考えの違う党と連携してしまい、これまた結局何をしたいのかが曖昧になったこと、
  • つまり、ビジョンがはっきりしない、分かりにくくなったこと、
  • そのことで支持できないと考える人がいた

維新については、

  • 大阪都構想、コロナ対策の双方で、リーダーシップを発揮して、ビジョンを示し、率先垂範で行動していた
  • 何となく、改革してくれそうなイメージ
  • しっかりとやってくれそうなイメージがある
  • だから、大阪の小選挙区19議席のうち、15議席を占める、圧倒的地位を築いた

ということで、結局、それぞれの、
リーダーシップが、選挙の結果に結びついたのではないか、
と考えるのです。

で、今回は小選挙区の話なのですが、
立民が小選挙区で減ってないのは、
もともと議席がなかった(1議席)から・・・

一方、自民は10議席あったのですが、
それがすべて奪われてしまった。

で、これが比例代表の話になると、
少し違う要素もあります。

それは、また次回・・・

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