青学の強さに学ぶ、戦略の重要性
2022年が始まりました。
今年 ”も” いい年になりそうですか?
人によって違うでしょうけれども、
いい年になんかなりそうもない、
と感じる方もいらっしゃるでしょう。
私自身は、悪い面もあるけど、
いい面もあるという感じで、
厳しいけど、光も見えるという感じでしょうか。
あんまり脳天気にポジティブに振る舞うのもどうかと思いますが、
ネガティブになるのもどうかと思います。
現実は厳しくとも、
気持ちは前向きに、明るくやっていこうと思っています。
皆さんも、いい1年にしてくださいね!
箱根駅伝では、圧倒的に強い青山学院大学
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さて、今年も話題の箱根駅伝。
正月といえば、社会人のニューイヤー駅伝より、
大学生の箱根駅伝の印象が強いですよね。
マラソンもそうですが、
ただ走っているだけなのに、
ついつい見てしまうんですよねぇ。
不思議です。
ところで、今年の優勝は、復路も、往路も含めて、
青山学院大学でした。
2015年に初優勝してから4連覇し、
その後も、1年おきに優勝し、
今年が6回目の優勝でした。
しかも、その優勝できなかった年も、
復路では優勝しています。
ちょっと強引ですが、それも含めてしまうと、
8年連続で優勝しているのです。
強い!
どうして強いのでしょう?
他の駅伝では、それほどでもないのはなぜ?
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ちなみに、大学の駅伝は、箱根だけではなく、
出雲駅伝、秩父宮賜杯 全日本大学駅伝を合わせて、
3大駅伝というそうです。
そちらの大会での青学の成績はどんなものか、
直近8年間の成績を見てみると、
出雲での優勝は、3回、
全日本では、2回です。
箱根に比べると、あまり成績がよくありません。
直近の大会では、出雲でも、全日本でも、
優勝を逃しています。
箱根では、あれだけぶっちぎりだったのに・・・
2位と10分以上の差をつけ、
歴代1位の記録を更新しての優勝と、
圧倒的な力を見せつけたのに、
他の2大大会では、優勝していません。
なぜでしょうか?
大会ごとに違う、求められる能力
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駅伝に詳しい方なら、
当たり前のことかもしれませんが、
同じ駅伝といっても、求められる力が違っているからです。
簡単にいえば、同じ長距離といっても、
マラソンと、10000メートルの違い、
とでもいえばいいでしょうか?
それぞれの、区間数と距離は、
出雲は、6区間で45.1㎞、
全日本は、8区間で106.8km、
箱根は、10区間で217.1km
単純に1区間あたりの距離を計算すると、
出雲が、7.5㎞
全日本は、13.4km、
箱根は、21.7km
となり、箱根が圧倒的に長いのです。
区間数も、6,8,10と、
箱根が一番多い。
つまり、選手がたくさん必要だということです。
しかも、20㎞走れる選手が、です。
青学は、箱根に照準を合わせている
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青学の原監督はいっています。
「箱根だけは、譲れませんから」
出雲、全日本が、全国大会なのに対し、
箱根駅伝は、全国大会ではなく、
関東の大会なのですが、
それでも、箱根だそうです。
出雲や全日本がどうでも良いということはないのでしょうが、
「箱根だけは、譲れませんから」
ということなのです。
チームを影で支えてきた野川寛太主務はいいます。
「出雲は6人、それに区間が短いので、長い距離に強く、選手層が厚いという青学の特性を出しづらい」
「箱根だけは違います。10区間、ハーフマラソンの距離をつないでいく箱根こそが、ウチに向いているレースだと実感しました」
箱根は、青学のチームに合っているということです。
でも、これは、たまたまそうなったわけではないでしょう。
原監督が、そういうチームづくりをしてきたから、
箱根に向いているチームになっている、
というのが正しいと思います。
戦略的な視点と実行力が強さの源泉
素人でも分かるレベルでいえば、
箱根は20㎞を走れる選手が、
最低でも10人必要な駅伝です。
現実的には、10人しかいないと、
怪我や不調などもあるので、
万全とはいえません。
チーム内に競争がないと、
選手たちの成長もないでしょう。
ですから、登録される16名以上、
相応の実力者がいることが望ましいことになります。
そういったことを、
(実際は、もっと緻密な、レベルの高いことがあると思いますが)
戦略的に、脈々とやり続けているからこそ、
箱根に強い青学ができあがっているのです。
優秀な選手が集まってくる仕組み(企業でいえば「採用」)、
一定レベルの選手を多数育てる「育成」、
どの選手を、何区に起用するかの「配置」、
その他のことも含めて、
箱根で勝つことに照準を合わせて、
徹底しているのが青学なのでしょう。
10年前の青学は、強豪校じゃなかった・・・
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さて、今でこそ、層の厚い青学ですが、
以前からそうだったわけではありません。
優秀な選手も集まらず、苦労したといいます。
選手の意識も低かったといいます。
そんなところから、少しずつ積み上げて、
今の「箱根なら青学」というイメージが、
定着してきたのです。
中小企業でも、何かに照準を定めて、
そのために何が必要かを見きわめて、
一つずつ、着実にゲットしていけば、
数年のうちには、圧倒的な強さを身に付けられる!
かもしれないのです。
ビジョンを掲げ、
ビジョンを実現するための戦略を考え、
それを確実に実行する。
当たり前過ぎる話なんですが、
この当たり前過ぎることが、
とっても、とっても重要だということです。
考えるだけじゃなく、やるってことがです。
「俺も、しっかりやらなきゃね!」
そう思わせてくれる、箱根駅伝でありました。
今年もまた、がんばって行きたいと思います。
よい年にしていきましょうね!
おしまい。