「社員教育やってる余裕はないんですよね」え!?それでいいんですか??
私が「研修」講師をしていると話をすると、こう言われることがあります。
「社員教育やってる余裕はないんですよね」
内心、「またか・・・」と思います。
営業しているわけではなく、経営者同士の世間話なので、別に構わないのですが、多くの人は、「社員教育」=「研修」という認識なんですよね。
どんな会社でも、社員教育は必ずやっています
実は、どんな会社も、社員教育しているんですよ。
「社員教育やってる余裕はない」と、言っている社長の会社も、実は、必ずやってるんです。
だって、本来、日常業務の中での指導も、立派な社員教育(OJTっていうやつですね)なのですから。
ただ、どうやら、それが「社員教育」であるという認識はされていないようです。
社員教育をやっている=研修をやっている
そう考えている経営者が多いのです。
もちろん、実際は、OJT(On the Job Training)=日常業務の中での指導をやっているのですが、当たり前過ぎて、社員教育をしていないという錯覚をしているみたいですね。
ただ、ひょっとすると、それだと問題になる恐れがあるんですよね。
それは何か?
計画性のない、行き当たりばったりの社員教育になるということです。
計画性のない社員教育では限界がある
どういうことかというと、OJTを何となくやっているだけだと、最低限知っておくべきことを教えるだけ、ということになるからです。
言い方を変えると、必要に迫られてやるという感じでしょうか。
もちろん、それでも業務は回ります。
業務で忙しいのに、社員教育なんてやってられないよ・・・
そんなときには、最低限のことしか教えられませんよね。
それでも業務が回るなら何も問題ないじゃん!
そうなってもおかしくはありません。
でも、それだと将来性がないんですよね。
これから、成長・発展していくようにはならないんですよね。
少なくとも、社員が成長して、会社を成長させるという形にはならないんです。
何か新商品がヒットして、企業が成長し、その成長に引っ張られて社員が成長するということはあります。
でも、その逆はないんです。
鶏が先か卵が先か
その逆がないということは、実は「何か新商品がヒットする」ということも、起こらない可能性が高いんですよ。
ひょっとすると、アイデアマンの社長が、画期的な商品をつくってしまって、それが大ヒットということになるかもしれません。
あるいは、ある優秀な社員が新商品をつくってくれるかもしれません。
でも、それって、宝くじに当たるようなものです。
絶対にそんなこと起こらないとはいえませんが、確実に起こるともいえません。
どちらかというと、そうなる可能性は低い・・・
ヒット商品をつくりたかったら、それを作れる人を育てなければダメなのです。
「ヒット商品」じゃなくても同じです。
「良い商品」でも同じです。
「何か他とは違う差別化できる商品」でも同じです。
そういう何かをつくりたいのなら、そのための仕込みをしなければなりません。
それが社員教育なんです。
○○力のある会社は、社員を育てている
クリエイティブだといわれる会社。
商品企画力が高い会社。
営業力がある会社。
各社、それぞれ得意な分野があり、強みがありますよね。
それって、最初は偶然(経営者が得意だったとか)かもしれませんが、その後は、計画的に伸ばす努力をする必要があります。
というか、意識して、努力していかないと、会社の力、本当の強みにはなりません。
そのためにやるのが、社員教育です。
OJTで、日常業務のなから○○力を育てようとすることも社員教育。
それだけでは補えない部分を、研修やトレーニングで身に付けさせるのも社員教育。
いずれにしても、社員教育は大事です。
私が携わっているから、そういうことをいっているのではありません。
どちらかといえば、企業経営にとって大事なことだから、私も力を入れているし、声を大にしてこんなことを言っているわけです。
成長志向の社長なら社員教育は必須です
いい会社をつくりたい社長。
こんなことを実現したいというビジョンがある社長。
もっともっと会社を成長させたい社長。
そういう成長志向の社長には、計画的な社員教育が必須です!
「社員教育やってる余裕はないんですよね」
そんなこといっている場合ではありませんよ!