せっかく研修に行かせたのに!研修費用をムダにしないための3つの作戦(その3:みんなやってるよ作戦)
研修費用をムダにしないための作戦も、ようやく最後の3つめにたどり着きました。
今回は、「みんなやってるよ作戦」です。
前回の「選抜メンバー作戦」は、一部の人だけが研修に参加することで、特別感を出し、モチベーションを高めようというものでした。
ある意味、この反対の作戦が、今日ご紹介する「みんなやってるよ作戦」です。
みんなを巻き込むための「みんなもやってるよ作戦」
どんな作戦なのかといえば、
「あなたもやってみない?みんなやってるよ」
という作戦です。
そのままですね…
でも、日常生活でもありそうなシチュエーションなので、イメージしやすいですよね。
もう少し説明すると、この作戦を使うときは、研修を受けて欲しい人が受けてくれないとき、面倒くさそうで意欲がなさそうなときに使います。
で、これがどうして作戦なのかということをお話ししていきますね。
人を動かすテクニックだけでは、なかなかうまくいかない…
ところで、皆さんは、誰かに、何かをやってもらおうとするとき、どんな言葉を使いますか?
たとえば、子どもに片付けをさせるとき。
一番シンプルなのは、「やりなさい」と命令することです。
でも、小さな子どもならともかく、大人になってくると、何でもかんでも命令するだけでは動いてくれません。
もちろん、業務命令なら聞いてくれるでしょうが、いくら仕事であっても、たとえ上司と部下の関係であっても、命令するだけで全てが済むわけではありません。
それが現実です。
では、他にどんな方法があるか?
「手伝ってくれたらケーキ上げるよ!」
と、モノで釣る。
これもよくありますが、だんだん釣られなくなってきますし、いつもいつも何かを用意しなければならず、コストがかかります。
もう一つよくあるのは、
「手伝わないと、夕食抜きだよ!」
と、罰を与えること。
これも、最初は効果がありますが、だんだん効力を発揮しなくなります。
「じゃあ、いいよ」
といわれてジ・エンドなんてこともよくあります。
そんな中で登場するのが、人を動かす魔法の言葉!
人を動かす魔法の言葉とは?
これは、日本人には特に有効な魔法の言葉です。
「お隣さんもやってますよ」
とか、
「皆さん、そうされてますよ」
という、「みんなやってるよ」
どこかの冗談で、船から飛び降りさせるのにどう言えば効果的なのか、国によって使い分ける話があります。
- アメリカン人に対しては、「ヒーローになれます」
- ドイツ人には、「規則です」
- イギリス人には、「紳士は飛び込みます」
そして、日本人には、「皆さん、そうされてますよ…」
国民性ってやつですね。
もちろん、こう言ったからといって、全ての人が思い通りに動くわけではありません。
でも、面白いもので、かなりの人は、この言葉には弱いようで、結構効果があります。
なかなか行動が変わらない人に使う
では、どんなときに使うのかというと、研修に対して意欲が低い、やる気がない人に対して、意欲を高めるために使います。
あるいは、研修だけではなく、何かをやらずに抵抗している人に対して使います。
ただ、場合によっては、さらに強硬に抵抗するようになる可能性もあります。
どんなことでもそうですが、さじ加減を上手に調整することが大切です。
3つの作戦まとめ
「その1:サンドイッチ作戦」は、いつでも、どこでも
この作戦は、どんな研修でも、どのような状況でも使えます。
使えますというか、どんなときにも実行すべき重要な作戦です。
これが当たり前になり、作戦などと意識しなくなるまでやり続けることが重要です。
「その2:選抜メンバー作戦」は特別感を演出する
この作戦は、何かのきっかけをつくるときにも使えます。新しいことを始めるため、そのきっかけをつくり、意識付けを行うために使えます。
「その3:みんなやってるよ作戦」で総仕上げ
この作戦は、全員に徹底するための仕上げなどで使います。最後まで抵抗していた人間を、うまく巻き込むための一つの手段です。
研修費用をムダにしないために「意欲・行動・継続」の3つを意識しよう
せっかくお金をかけて研修を実施するのですから、その費用が無駄にならないようにしたいですよね。
そのためのポイントは3つ。
意欲、行動、継続です。
- 研修に意欲的に取り組み、
- 学んだことを行動に移し、
- 成果が出るまで継続する
- うまくいったことは、いつまでもやり続ける
こうすることで、研修費用がムダにならず、生きた投資になることでしょう。